大学入学共通テストとは?教科・科目、試験日程・時間割、出願期間、対策を解説!

大学受験の合否に直結する大学入学共通テストは、高校生の進路やその後の人生に多大な影響を与える重要度の高い試験です。高得点を目指すには、試験制度の全体像を正確に把握して、早い段階から対策を始める必要があります。今回は大学入学共通テストの概要をはじめ目的や教科・科目、試験日程・時間割、出願期間、対策などを解説します。大学入学共通テストについて準備を始めたい方はぜひ参考にしてください。

大学入学共通テストとは?

大学入学共通テストは、試験を利用する国立・公立・私立の各大学が大学入試センターと協力して同一の期日・試験問題で実施する大学入試です。まずは目的や教科・科目などからご紹介します。

目的

国立・公立・私立の各大学が入試において、大学入学共通テストで受験生の基礎的な学力を効率的に評価できるようにすることが目的です。

たとえば、大学側は大学入学共通テストで第一次選抜を実施して、合格者について面接試験を実施するといった入試を展開できます。

大学入学共通テストを利用している大学は下記のページで確認できます。

参照:大学入学共通テスト利用大学情報(大学入試センター)

教科・科目

大学入学共通テストは幅広い種類の教科・科目の試験が実施されます。

教科 科目 点数
国語 国語 200点
地理歴史、公民 「地理総合、地理探究」

「歴史総合、日本史探究」

「歴史総合、世界史探究」

「公共、倫理」

「公共、政治・経済」

「地理総合/歴史総合/公共」

※上記科目から最大2科目選択

※受験不可の組み合わせあり

【1科目選択】

100点

【2科目選択】

200点

数学 ①「数学Ⅰ、数学A」「数学Ⅰ」

※上記科目から1科目選択

②「数学Ⅱ、数学B、数学C」

①:100点

②:100点

理科 ・「物理基礎/化学基礎/

生物基礎/地学基礎」

・物理

・化学

・生物

・地学

※上記科目から最大2科目選択

【1科目選択】

100点

【2科目選択】

200点

外国語 ・英語

・ドイツ語

・フランス語

・中国語

・韓国語

※上記科目から1科目選択

【英語】

リーディング:100点

リスニング:100点

【英語以外】

筆記:200点

情報 情報Ⅰ 100点

2026年度(令和8年度)大学入学共通テストの詳細

2026年度(令和8年度)の大学入学共通テストの詳細がわかるように、試験日程や出願情報、主要科目などについて解説します。

参照:令和8年度試験(大学入試センター)

試験日程・時間割

2026年度大学入学共通テストの試験日程・時間割は下記の通りです。

令和8年1月17日(土) 出題教科 試験時間
地理歴史

公民

【2科目受験】

9:30~11:40

【1科目受験】

10:40~11:40

国語 13:00~14:30
外国語 【リーディング、筆記】

15:20~16:40

【リスニング】

17:20~18:20 

令和8年1月18日(日) 理科 【2科目受験】

9:30~11:40

【1科目受験】

10:40~11:40

数学①(Ⅰ・A) 13:00~14:10
数学②(Ⅱ・B・C) 15:00~16:10
情報Ⅰ 17:00~18:00

出願情報

令和8年1月からWeb出願(インターネット出願)になります。出願内容の登録や訂正、受験票の取得、成績の閲覧など、出願に関するすべての手続きは志願者が個人で「大学入学共通テスト出願サイト」のマイページから行います。

マイページの作成期間と出願内容の登録期間、確認・訂正期間、受験票の取得・印刷期間、成績の閲覧期間は下記の通りです。

マイページの作成期間 令和7年7月1日(火)10時00分~10月3日(金)17時00分
出願内容の登録期間 令和7年9月16日(火)10時00分~10月3日(金)17時00分
出願内容の確認・訂正期間 令和7年10月10日(金)10時00分~10月17日(金)17時00分
受験票の取得・印刷期間 令和7年12月10日(水)10時00分~
成績の閲覧期間 令和8年4月1日(水)10時00分~

出願内容の確認・訂正期間は1週間程度となっているので、タイミングを逃さないように注意しましょう。

重要科目・注目科目

大学入学共通テストの重要科目・注目科目として英語(リスニング)と情報が挙げられます。

英語(リスニング)

英語科目のリスニングはリーディングと同じ得点(100点)となっています。一朝一夕ではリスニング力は習得できません。

試験問題の傾向を分析するだけでなく、学校の授業で発音練習やリスニング練習に真剣に取り組むことが重要です。

ICプレーヤーの操作ガイドも事前に体験しておきましょう。

参照:英語リスニングで使用するICプレーヤー操作ガイド(大学入試センター)

情報

2025年度入試から情報Ⅰという科目が追加されています。国公立大学の一般選抜で受験が必須とされる傾向です。

コンピューターやプログラミング、情報通信ネットワーク、データ活用などに関する問題が出題されます。

情報Ⅰの出題形式や対策の詳細については下記の記事を参考にしてください。

大学入学共通テスト「情報Ⅰ」出題形式や対策など徹底解説!

大学入学共通テストの対策

大学入学共通テストの制度について全体像を把握できたのではないでしょうか。ただ、全体像を把握するだけでは、高得点を獲得することはできません。引き続き、大学入学共通テストの対策を解説します。

基礎を固める

大学入学共通テストは、公立学校で習う基礎的な内容がほとんどであり、難関大の2次試験で出題されるような応用問題は少ない傾向にあります。

高校1年生から、学校の授業を完璧に理解して定期テストで好成績を維持すれば、才能を問わずに高得点を目指すことは十分に可能です。

したがって、日ごろから復習を欠かさず学習内容を定着させて基礎を固めることを意識しましょう。

知識の用途も常に考える

問題文や参考資料の読解力、スピードを問われる問題が出題されており、知識をスムーズに応用できる能力も試される傾向です。

応用力は知識の用途を考えることで自然と身につきます。「なぜこの知識が世の中や仕事で必要になるのか?」という疑問を自分に問いかけながら、日頃の学習に励むことが重要です。

なお、知識を応用するための各種能力は推薦入試でも試されるようになっています。推薦入試の試験を知ることでも共通テストの対策が見えてくるでしょう。

総合型選抜入試を制するためには書類審査と小論文の早期対策が必須!

学校推薦型入試に学力は重要? 基礎学力テストの導入事例、対策を解説!

受験経験のある講師から指導を受ける

効率的に対策をするには、実際に受験した講師から経験に基づくマンツーマン指導を受けることも重要です。

出題傾向や問題文の読み方、時間配分の仕方、過去問の解き方、模試の活用法などを対話しながらじっくりと学べます。

オンライン家庭教師であれば、すでに大学入学共通テストを突破した優秀な学生講師も素早くマッチングできるほか、通塾時間を削減して対策できる時間を増やすことも可能です。

大学入学共通テストの試験直前・受験当日に想定されるトラブル

大学入学共通テストの対策を万全にしても、試験直前・受験当日にトラブルに見舞われると、努力がすべて水の泡になる恐れもあります。万が一の事態に備えて代表的なトラブルについても想定しておきましょう。

受験票・写真票を紛失した・忘れた場合

大学入学共通テストは、受験票・写真票を紛失した・忘れた場合も受験できます。

試験直前に受験票・写真票を紛失した場合は、早めに試験場に行って会場のスタッフに申し出て、仮受験票・仮写真票を申請しましょう。

受験当日に自宅や宿泊先に受験票を忘れた場合は、取りに戻ると遅刻のリスクが高まるので、同様に試験場に向かうことを優先してください。

遅刻しそうな場合

遅刻は試験開始時刻後20分以内なら入室が認められるので、あきらめなければ受験できる可能性もあります。

悪天候などによって公共交通機関に遅れが生じている場合は、試験開始時刻が繰り下げになる可能性もあります。受験票に記載されている「問合わせ大学」に連絡して指示を仰ぎましょう。

体調不良の場合

体調不良でトイレに行きたくなったときは一時退室が認められています。ただし、退室を希望する場合は監督者に申し出て指示に従わなければなりません。

もし体調不良で受験できなくなった場合は追試験を申請できます。追試験を受験する場合は、受験票に記載されている「問合わせ大学」に電話で申請して許可を受けなければなりません。

大学入学共通テストに関するよくある質問

大学入学共通テストの仕組みをお伝えしましたが、まだ不明点が残っている方もいるでしょう。大学入学共通テストに関するよくある質問にQ&A形式で回答します。

Q1.共通テストの受験科目はどのように選ぶべき?

A1.出願する大学によって変わるので、入試要項を正確に把握したうえで選ぶことが重要です。

入試要項には「大学入学共通テスト利用教科・科目」などの見出しで、学部・学科ごとに指定された科目、受験者が選択する科目などが記載されます。入試要項に記載された通りに受験しないと失格になる場合があるので注意が必要です。

Web上にある入試要項の文字は細かく小さいため、見間違えが発生することも想定されます。何度も慎重に確認してから大学共通テストの受験科目を決めましょう。

Q2.共通テスト利用入試で英検は使える?

A2.使えます。

英検の上位資格を保有していると、共通テストの英語の点数を満点としてもらえる場合もあります。

保有していれば、英語の対策時間を減らしてほかの科目を集中して対策できるため、受験が有利になるでしょう。

英検を共通テストで利用できる大学例は下記の記事で紹介しているので参考にしてみてください。

英検は大学受験に使えない? 受験するメリットや共通テストで利用できる大学例を紹介!

まとめ

大学入学共通テストはまだ始まって間もない試験ですが、少しずつ試験情報も広まり始めており、対策が講じやすくなってきています。

とはいえ、独学では情報不足によって対策を誤るリスクが想定されます。入試の最新動向を分析・研究している専門家にアドバイスを受けて対策するのが望ましいです。

大学入学共通テストの最新情報を知りたい方や、大学入学共通テストの対策に悩んでいる方などはAxisのオンライン家庭教師のホームページをご覧ください。

進路について検討している方は下記の記事も参考にしてみてください。高校生の進路の決め方を解説! 決める上で大切なこと、決める時期は?【進路アドバイス付き】