知らないと損する大学受験の「英検®優遇制度」活用術とは?

突然ですが、「英検®優遇制度」をご存じでしょうか?

英検®の級によって、大学受験で様々な優遇を受けれるシステムです。
非常に多くの大学が採用しており、うまく利用すれば志望校合格にグッと近づきます。

今回は、この「英検®優遇制度」についてご紹介します!
※高校受験でも優遇はありますが、ここでは大学入試のみご紹介します。

意外と知らない大学受験の英検®優遇制度とは?

英検®の取得状況によって、大学入試であれば英語の試験が免除されるなど、検定保有者にとっていい事しかない制度です
しかし、優遇を受けるには、多くの場合2級以上を求められます。(最低準2級)

メリット

英検®を取得する事で下記の様なメリットがあります。

英語科目の試験免除される

大学にもよりますが、「英検®〇級を持っていれば、英語の点数を〇〇点とみなす」パターンです。
試験を免除された上で点数を設定されるケースが多いです。

英語科目に加点される

大学にもよりますが、「英検®〇級を持っていれば、英語の点数に〇〇点を加点する」といったパターンです。合計点数に加点される場合もあります。
こちらは試験を受けなければいけませんが、間違いなく合格に近づきます。

英検必須の大学や学部に出願できる

条件を満たす級に合格していなければ、そもそも出願さえできないパターンです。
出願条件なので、スタートラインに立つための最低条件と言えます。

受験勉強時間の負担を分散する事ができる

受験シーズンをズラして英語対策できるのはとても魅力的です。
高1、高2など早い段階で英検®による受験対策を行う事で、後の受験勉強に幅を持たせる事ができます。

【例】
英語免除の為に早打ちに英検®を取っておけば、英語の勉強時間を丸々他の科目に回せる。

受験勉強はただでさえ効率化が大事になるので、このメリットはとても大きくなるでしょう。

優遇を受けられる英語資格試験

英検®以外の英語資格試験も対象になる場合があります。(2021年時点)

ケンブリッジ英検® 英検®※ GTEC®
IELTS® TEAP® TEAP CBT®
TOEFL iBT® TOEIC® その他

※英検S-CBT®も対象

大学によって、認められている英語資格試験が異なります。
必ず志望大学の募集要項を見て、優遇対象なのか確認しましょう

なぜ「英検®」が重要なのか

大学入試の英語は、とても重要な科目です。
その理由は3つあります。

文系、理系共通で必須級科目である

100%ではありませんが、文系、理系共にほとんどの大学で英語は必要です。
つまり、英語で点数を取らなければ、ほとんどの大学で苦戦するでしょう。
誰もが避けては通れない科目なので、英語の差が合否の差になります。

配点が高い

例えば、英語の満点が200点で、他の科目の満点が100点や150点というケースも多く見られます。科目によっては、英語は2倍の価値があるという事です。
逆に言えば、配点が高いゆえに、他科目のミスを英語で補う事も可能です。
英語の点数が高いと、受験を優位に進められる事は間違いありません。

合否を左右する科目である

ほどんどの大学で文系、理系関わらずに英語が必要かつ配点が高いとなれば、
英語を制した者が受験を制すると言っても過言ではありません。
英語は間違いなく合否に大きく影響を及ぼす科目です。

英検®は、これほどまでに重要な科目を優遇してもらえる制度です。
この制度の為に、受験に向けて英検®を取得する価値は十分にあると言えます。

「英検®の優遇制度」の注意点

今年の大学の募集要項を必ず確認しよう

募集要項は年毎に変更される可能性があります。
去年、一昨年に制度があったからといって、今年もあるとは限りません。

必ず優遇制度があるか大学に確認しましょう。
ここを怠ると、検定が無駄になってしまう可能性があります。

大学の指定する条件を確認しよう

大学によっては、「3年以内に取得」など、検定取得時期の条件がある場合があります。
「昔取ったから」と油断していると、優遇を受けれない可能性もあるので注意しましょう。

大学の出願期限に間に合うように検定を取得しよう

英検®に合格したからと言って、すぐに証明書が発行されるわけではありません。
検定はとったが、合格証が間に合わなかった・・・とならないように、余裕を持った計画たてましょう。試験回数が多いS-CBTを活用するのがお勧めです。

優遇に必要な英検®検定の難易度

級毎の英検®の難易度は下記の通りです。最低準2級は必ず必要になります。
合格率と共に見てみましょう。

※2016年以降英検®は合格率の発表をやめています。
しかし、問題傾向に大きな変更はなく、直近も合格率に大きな差は無いと考えられます。

準2級~1級の合格率

1 準1級 2 準2級
2015 12.00% 16.00% 26.40% 36.70%
2014 10.40% 15.30% 25.10% 35.70%
2013 10.40% 15.30% 26.20% 35.90%
2012 10.00% 15.10% 25.00% 35.80%
2011 9.60% 14.50% 25.20% 36.10%
2010 8.80% 14.40% 24.90% 35.10%

準2級:高校中級程度(高校1~2年生レベル)

日常生活レベルの英語力が試される試験です。
合格率は2015年時点で36.7%と3割弱の人たちが合格しています。
なお、前の級にあたる3級の合格率は5割ほどなので、準2級から難易度が上がります。

2級:高校卒業程度(高校3年生レベル)

準2級は日常生活でしたが、2級は社会生活レベルの英語力を求められます。
合格率は2015年時点で26.4%と4人に1人の割合でしか合格者が出ていません。
合格へのハードルはグッとあがります。

準1級:大学中級程度

準1級ではさらに求められる語彙が増え、日常生活から社会生活における、より複雑なシチュエーション、より広い分野のトピックスに関する問題が出題されます。
合格率は2015年時点で16.0%と、2割を切ります。

1級:大学上級程度

一次試験では筆記とリスニング、二次試験では英語での面接を必ず行います。
1級では準1級に加えて、より専門的な語彙や複雑な文章の理解力および発信力が求められるようになります。
合格率は10%ほどで、非常にハードルの高い検定と言えるでしょう。

最低基準の準2級でさえ合格率は3割台です。
しっかりと対策を取らなければ、合格するのは難しいと言えるでしょう。

まとめ

英検®を活用する事で、受験の本丸とも言える英語科目に優遇を受けられるのは魅力ですね。しかし、合格へのハードルは高いです。
独学で勉強をして合格を目指すのも良いですが、もし壁に当たったなら塾を頼るのも一つの手です。
「え?塾?」と思われるかもしれませんが、
最近は英検®に向けて、プロ講師が1対1の個別授業をしてくれるサービスも増えています。

オンラインで行われるので、時間も場所も選びません。
英検®をうまく利用して、大学受験を勝ち抜きましょう!