大学入試改革により、2021年度入試より小論文を入試科目として採用する大学が急増しました。実際にどういうテーマが出題されていたのかを紹介します。今後の受験勉強にぜひご活用ください。
2021年度の大阪大学の小論文テーマ
2021年度に薬学部の一般前期試験で小論文が出題されました。以下のとおりです。
年度 | 学部・学科
(試験種別) |
小論文の種類 | テーマ |
2021 | 薬学部。
(一般前期) |
課題文読み取り型 | 問題1. 次の文章(『実験医学』2001年3月号、Vol. 19、No. 4より抜粋、改変)を読み、以下の問いに答えよ。
(1)下線部①について、このような流行が生まれる理由を、本文をもとに2つ、それぞれ35字以内で書きなさい。 (2)下線部②について、その理由について考えられることを60字以内で答えなさい。 (3)下線部(ア)について、あなたが考える独創的な研究について、筆者の意見との類似点、および相違点を明確にして250字以内で述べなさい。
問題2. 次の文章(『朝日新聞』令和2年5月10日朝刊社説より抜粋、改変)を読んで、以下の問いに答えなさい。 (1)下線部①の措置が取られた理由を考察し、150字以内で述べなさい。 (2)下線部②について、なぜアヒガンの治療効果を見極めるのが難しいのか、また治療効果を見極めるためにはどのような臨床研究を実施すべきか、合わせて200字以内であなたの考えを述べなさい。 |
2021年度の大阪大学の小論文傾向
薬学部の1回分のみですが、他の国公立大学と同傾向です。
・課題文読み取り型である
・本文要約もしくは本文内容についての設問がある
・本文内容をもとに、受験生自身の考えを述べる設問がある
対策が非常にしやすい試験内容です。小論文というよりは、国語の記述問題の延長です。中堅国公立大の国語二次対策を行いつつ、理科の二次対策で分析的思考・論理的思考を養うようにしましょう。
大阪大学の受験生であれば、理科の二次対策では標準レベルの問題を取りこぼさないことを重視していると思います。その点を重視しすぎると、暗記に頼った勉強になりがちです。そうならないように、解答の根拠を他人に説明できるまで理解を深めるようにすれば、そのまま小論文の対策につながります。
配点は小さいので(50/1100点)、小論文の点数自体で合否が分かれることはまずないでしょう。ただし、小論文と面接で受験生の適性を見られますから、合わせて練習をしておくほうがいいです。小論文・面接練習では、一方向に偏った見方になっていないか、自分の解答・回答が相手に伝わりやすいかどうかを逐一確認してもらいましょう。
小論文の書き方についてはこちらでも紹介しています。
手早く合格を取れる小論文の書き方とは?塾関係者が例文付きで解説!
まとめ
いかがでしょうか。2021年度入試から薬学部の一般前期入試で小論文と面接が始まりました。医薬系では適性を見る試験が重視される傾向にあります。「入試傾向」を意識しすぎて偏った対策にならないよう、自分の解答を他人にチェックしてもらう環境を作っておきましょう。
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