近年、教育現場でのデジタル化が進み、タブレット学習が流行っています。自宅でもタブレット学習を導入すべきか迷っている保護者様も多いでしょう。適切な判断を下すにはタブレット学習の概要を把握することが大切です。今回は、タブレット学習とは何かがわかるように概要をおさらいしつつ、メリット・デメリット、危険性などを解説します。おすすめのタブレット学習サービスも紹介するので、気になったら導入を検討してみてください。
目次
タブレット学習とは?
タブレット学習とは、小型ディスプレイで情報収集や問題演習などをする勉強方法です。
タブレットは、書籍くらいの大きさ・デザインをしていて、持ち運びに特化した小型コンピューターとして知られています。学習アプリを搭載することでデジタル教材を活用可能です。
従来は教科書、ノートを用意する勉強スタイルが主流でしたが、IT化が進む現代においてはタブレットが加わりつつあります。多くの学校、家庭でも導入が進み、利便性の高さが話題となりました。
タブレット学習で学力低下するって本当?意味ないの??
タブレット学習の概要についてお伝えしました。
実のところ、タブレット学習の効果については賛否両論あり、必ずしも導入が正しいとは限らないこともわかってきています。
スウェーデンで学力低下
というのも、世界でタブレット学習が学力低下につながるリスクが懸念され始めているからです。
先駆けて1人1台のデジタル端末の整備を行ってきたスウェーデンでは学力低下が進み、デジタル教材から紙の教材に戻る流れが広まっているといいます。
日本でも同様の末路を辿るかどうかはわかりませんが、タブレット学習が正しいという固定観念は持たないほうがよいでしょう。
国内ではよい評判も出ている
ただ、タブレット学習が意味ないのかといえば、そうでもありません。
タブレット学習サービスの公式ホームページなどでは、取り組んでみた方のインタビュー記事が掲載されており、「無理なく勉強の習慣が定着した」「端末だけで全教科を学習できるのが楽だった」など、タブレット学習の効果や利便性を実感している生徒の事例も多く見受けられます。
必ずしもタブレット学習が意味ないと結論づけることもできません。タブレット学習の効果や利便性が気になる方は、利用者の体験談をご自身でもリサーチしてみるとよいでしょう。
タブレット学習のメリット
タブレット学習は賛否両論が巻き起こっていますが、基本的にはメリットが多いです。使いこなせば想定以上の学習効果が見込めることもあるでしょう。
タブレット学習のメリットは、一度端末を購入してしまえば、さまざまなコンテンツを利用できることです。無料でインストールできるアプリも多く、使い方次第では教育コストを大幅に削減できます。
タブレットは、筆記用具やノート、教科書などを準備しなくても、電源を入れるだけで学習できます。持ち運びの負担も少なく、自宅の好きな場所で勉強できます。カフェや図書館、電車内などで学べるのも気軽です。学習を始めるハードルが低いので、勉強を習慣化しやすいでしょう。
タブレット学習のデメリット
タブレット学習のメリットをお伝えしましたが、デメリットがある点も見過ごせません。
自宅で行うタブレット学習は、基本的に独学で進めるため、わからないことにつまずいたり、娯楽コンテンツで遊んでしまったりすることがあります。自分で調べることに慣れていない子や自己管理ができない子には不向きです。
タブレット学習は汎用的な学習コンテンツが多く、志望校に特化した授業を受けるのが難しい傾向にあります。たとえば、推薦入試を受ける方が作文や小論文を学習したいときに、適切なコンテンツが見つからないケースも多いでしょう。
タブレット学習だけで受験対策をするのは避けたほうがよいかもしれません。
タブレット学習の危険性、脳への影響は?やめたほうがよい??
タブレット学習のデメリットをお伝えしましたが、そのほかに危険性について懸念されることもあります。
懸念点として挙げられるのが健康や脳への影響です。ブルーライトの影響で目に疲労が蓄積されたり、睡眠の質が低下したりする恐れがあるといわれています。
大量の情報にさらされることで脳にも疲労が蓄積され、子どもの脳の発達が遅れてしまうという懸念点も浮き彫りになってきました。
現状、タブレット学習が危険だから絶対に使ってはいけないという風潮は出ていないようですが、少なからず健康や脳への影響を把握したうえで適切な使い方を心がけるのが望ましいといえます。
画面にブルーライトカットシートを貼ったり、数時間勉強したら休憩を入れたりするなど、対策を検討してみましょう。
小学生・中学生向けのタブレット学習サービス
タブレット学習に参入している教育事業者も多く、便利なサービスが登場しています。
タブレット学習サービスは月額料金を支払うことで、充実した学習コンテンツを利用できます。うまく使いこなすことでお子さまの学力を効率的に高められるでしょう。
ここでは小学生・中学生向けのタブレット学習サービスをいくつかピックアップしてご紹介します。
スタディサプリ
スタディサプリは、プロ講師の授業動画を配信するタブレット学習サービスです。株式会社リクルートが提供しています。
【小学生向け】
アニメーションを見ながら手を動かして学べる小学生向けの専用教材が用意されており、お子さま1人で楽しく勉強できる環境です。
手持ちのタブレット端末で最短3分で学習を始められるので、すぐにでもタブレット学習を始めたい方におすすめできます。
【中学生向け】
映像授業は5教科に対応しており、演習問題は実技を含めた9教科に対応しています。中学3年分を網羅した2万問以上の演習問題でトレーニングできる環境です。
学習履歴に基づき間違えた単元の解き直しを提案してもらえるので、着実に知識の定着・苦手の克服を目指していけるでしょう。
【料金】
小学生向け講座 | 月額1,815円~ |
中学生向け講座 | 月額1,815円~ |
スマイルゼミ
スマイルゼミは、勉強を始めるハードルを低くして無理なく家庭学習を続けられるようにしたタブレット学習サービスです。株式会社ジャストシステムが提供しています。
【小学生向け】
1講座15分で効率的に学べる授業となっており、見る・聞く・触る・話すワークによって体感的に理解できる設計です。
ゲーム形式やクイズ形式のミニゲームで楽しく反復練習できるので、知識も定着しやすいでしょう。
【中学生向け】
お子さまの学習状況を日々タブレットが蓄積・分析して、その日に学ぶべきことを今日のミッションとして提案してくれます。
テスト日程・範囲を入力して目標点を宣言することで自動で学習プランを作成可能です。定期テストの学習スケジュールを立てるのが苦手なお子さまでも迷わず対策を進められます。
【料金】
小学生向け講座 | 要問い合わせ |
中学生向け講座 | 要問い合わせ |
Z会
Z会のタブレット学習は、考える力や書く力を育む端末教育サービスです。Z-KAIGroupが提供しています。
【小学生向け】
問題を解いたあとにすぐ解説で考え方を学べる設計となっており、疑問点を残さず学習を進められます。年間を通して1人の担任がお子さまを担当して的確な添削指導を行ってくれるのも安心です。
漢字の書き取りなど手で書きながら演習できます。体で覚える学習は記憶にも残りやすいでしょう。
【中学生向け】
日頃の学習状況からAIがテスト範囲の理解度をグラフ化してくれます。優先的に取り組む単元が一目でわかり、バランスよくテスト対策を行えるのが便利です。
タブレットに書き込んだ量に応じて、アバターが日本の各所を旅するコンテンツもあります。考えて書く学習を楽しく続けられるのも魅力です。
【料金】
小学生向け講座 | 月額2,125円~ |
中学生向け講座 | 月額9,470円~ |
タブレット学習で中学受験・高校受験を成功させるには?
タブレット学習で中学受験・高校受験を成功させるのにおすすめなのが塾の併用です。
塾の講師やアドバイザーは、タブレットで適切に学ぶ方法も熟知しており、タブレット学習の効果を最大限に高めてくれます。塾では、毎週の学習時間が決まっており、タブレット学習をサボるお子さまでも、確実に勉強を習慣化できます。
塾の中でも特にタブレット学習と相性がよいのがオンライン家庭教師です。
オンライン家庭教師であれば、PCでZoomをしながらタブレットの画面を共有することもできます。タブレット学習の方法について、塾に通わず自宅で教えてもらえるのが効率的です。
集団塾と違ってオーダーメイドのカリキュラムも提案してもらえます。タブレットによる科目学習以外に、作文や小論文、面接などの対策を組み込むことも可能です。タブレット学習だけでは合格が難しい推薦入試も突破しやすいでしょう。
タブレット学習と塾の併用をお考えの方は、下記の記事で塾の選び方も学んでみてください。
小学生が後悔しない塾の選び方ランキング! 塾選びで失敗しないためのポイントは?【お悩み診断付き】
中学生が知っておきたい塾の選び方ランキング! 高校受験に失敗しない塾選びの基準は?【お悩み診断付き】
まとめ
タブレット学習は、無料アプリが使えてコスパがよいほか、好きな場所で電源を入れて勉強できる点が気軽です。ただ、世界でも学習効果が疑問視され始めており、タブレット学習だけに頼るのは危険といえます。
タブレット学習に限らず、勉強方法を誤ってしまうと、時間をかけても成績が上がりません。成績アップや志望校合格を目指すのであれば、必要に応じて勉強方法をモニタリングしてくれるメンターが不可欠です。
タブレット学習も含めて、お子様の勉強方法が正しいかどうか不安がある方は弊社ホームページにて。