暗算の意味やメリット、方法、テクニック、苦手克服の練習などを紹介!できないときは?

暗算ができなくても紙で計算できれば問題ないと思うかもしれません。ですが、暗算ができる人は計算スピードが速く、受験や資格試験などで有利になる可能性があります。今回は、暗算の意味やメリット、方法、テクニックなどを紹介します。苦手克服の練習についても触れているので、暗算が苦手な人もぜひご覧ください。

暗算とは?

暗算とは聞き慣れた言葉ですが、意味を正しく理解しているかと聞かれれば、自信を持てない方もいるでしょう。習得するメリットがあるのかどうかも気になるところです。暗算とは何かがわかるように、意味や習得するメリットなどを解説します。

意味

暗算とは、紙や計算機などを使わないで頭の中で算出する計算方法です。

英語でmental arithmeticと表記され、フォーマルにはcalculate it in your head(頭の中で計算する)という表現もあります。

「暗」とよく似た字である「諳」が「そらんじる」という意味を持ち、「暗」が借用されているうちに定着したようです。

習得するメリット

暗算を習得することで、計算問題が多い数学、理科の科目で解答を素早く導き出しやすくなります。学力とともに試験の得点が高まり、成績も向上しやすくなるでしょう。

瞬時の計算ができるようになると、生活もストレスフリーになります。スーパーで買い物するとき予算を超えないように合計金額を頭に思い浮かべたり、飲食店で支払いをするとき割り勘の金額を素早く計算したりすることも可能です。

暗算のいろいろなやり方・方法

暗算の概要をお伝えしました。暗算のやり方には基本がありますが、世間ではさまざまな暗算方法が広まっており、いろいろな方法を試すことで計算力を高めることも可能です。

ここでは、珠算式暗算(そろばん式暗算)、筆算式暗算、おみやげ算など、いろいろな暗算方法、暗算の仕方などをご紹介します。

珠算式暗算

珠算式暗算とは、頭の中にイメージしたそろばんの珠をはじいて算出する計算方法です。

空中や机上で指を動かすと、さらにイメージが湧きやすくなるといわれています。

電卓などを使わなくても瞬時に計算できるので、一度習得すると生涯にわたって役立つでしょう。

筆算式暗算

筆算式暗算とは、紙の上で計算する筆算を頭の中で行う計算方法です。

そろばんを習ったことがない方でも試せるので、どのような人でも気軽に練習して習得できます。

複雑な計算だと処理しきれない場合があるので、簡易的な計算を行いたいときに便利です。

おみやげ算

おみやげ算とは、2桁同士の掛け算(19×19まで)をシンプルに暗算できる計算方法です。掛け算しあう片方の数字から一の位を引いて、もう片方の数字に加える計算が特徴となっています。

16×17を計算する場合の暗算プロセスは下記の通りです。

①片方の数字(17)から一の位の数(7)を引き、もう片方の数字(16)に引いた数(7)を加える(それぞれの数字が10と23になる)

②変化後の数字(10と23)同士で掛け算する(10×23=230)

③変化前の数字(16と17)の一の位同士を掛ける(6×7=42)

④②と③の計算結果を合計する(230+42=272)

おみやげ算を知っているだけでも暗算の手段が広がるでしょう。

暗算力を鍛えるコツ

暗算を速くしたいけれど、どのように鍛えればよいかわからない方も多いでしょう。続いては暗算力を鍛えるコツについて解説します。

計算結果を覚える

計算結果を覚えて計算プロセスを省略できるようにします。

「11×11」という二桁の掛け算を何度も紙に書いて計算すると、いつのまにか「121」という答えが瞬時に思い浮かぶようになってきます。「12×12=144」「13×13=169」などの計算も同様です。計算プロセスの省略が頭の中で行えるようになるほど暗算が得意になるはずです。

分解して組み合わせを変える

数字を分解して計算の組み合わせを変えるだけでも効率的に暗算できることもあります。

たとえば、25×14という掛け算は、25×7×2という数字に分解できます。25×2の組み合わせを先に計算すれば、50×7=350という答えが頭に浮かぶはずです。

答えが少し大きな数になる複雑な計算が必要になったときは、分解・組み合わせの変更によってシンプルに暗算できないか試してみましょう。

さまざまな暗算方法、計算テクニックを取り入れる

すでにご紹介したように珠算式暗算や筆算式暗算、おみやげ算など、さまざまな暗算方法、計算テクニックがありました。

一つでも多くの暗算方法、計算テクニックを習得していけば、頭の中だけで気軽に計算できるようになります。

少しずつ知らない計算方法を取り入れて実践してみましょう。

暗算が速くなる練習方法

暗算を速くするにはシンプルに練習が必要です。ただ、どのように練習すればよいのかわからない方もいるでしょう。暗算が速くなる練習方法を解説します。

繰り返し練習・反復学習

暗算を速くするには、徹底した計算練習(小学生は特に紙の上でのひっ算)で計算力を高めることが大前提です。

何度も繰り返して練習して反復学習をすることで、頭の中で計算をするときの処理スピードにも磨きがかかってきます。

フラッシュ暗算

フラッシュ暗算とは、コンピュータ画面でフラッシュ式で出題される数字を珠算式暗算で足し算する方法です。頭の中にそろばんのイメージを描いて、イメージしたそろばんで珠算をして計算します。

記録を更新する楽しさがある一方で、練習を継続しないとスキルが低下しやすいです。

暗算が役立つ試験・検定

暗算が得意になると試験や検定などに合格できる可能性も高まります。引き続き、暗算が役立つ試験・検定などをご紹介します。

中学受験

暗算が役立つ試験として代表的なのが中学受験です。中学受験では複雑な文章問題を解答できなければ合格できません。しかし、複雑な文章問題を解答するにはじっくりと問題に立ち向かう時間が必要です。

その点、暗算が得意になればテスト序盤の計算問題を正確に素早く解いて、文章問題に割ける時間を確保できるようになります。

中学受験の完全攻略法について気になる方は下記の記事をチェックしてみてください。

算数が苦手な方へ!中学受験完全攻略法のまとめ!

高校受験

高校受験では、難関校になるほどボリュームの多い問題が出題されやすくなり、答えを導くまでの途中式も多くなってしまいがちです。途中式を書く機会、ひっ算をする回数が多いほど時間がかかり、難しい問題に取り組むための時間が削られていきます。

その点、暗算力を鍛えておけば途中式やひっ算を省略しながらスムーズに答えを導きやすくなります。ほかの受験生よりも効率的に問題を解けるため、合格を勝ち取れる可能性が高まるでしょう。

高校受験の数学の対策方法について気になった方は下記の記事をお読みください。

高校受験数学の対策方法とは?合格するためのポイントを徹底解説!

数検

数検(数学検定・算数検定)は、数学・算数の実用的な技能を測定するための検定です。

数検の場合、級によっては基礎的な問題がたくさん出題され、着実に合格するためにはいかに計算ミスをしないかが鍵を握ります。

その点、暗算スキルが高ければ頭の中で計算をスムーズに見直せるので、計算ミスを効率的にチェックして減らせます。

数検のレベルや難易度、優遇される高校などを知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください。

数検とは?レベル・難易度やメリット、優遇される高校・大学の例、対策などを紹介!

受験や検定で結果を出すならAxisのオンライン家庭教師

暗算が得意であれば受験や検定試験で結果を出しやすくなりますが、必ずしも志望校や検定に合格できるとも限りません。

あくまで受験や検定に向けて暗算以外の能力も総合的に高める必要があります。

Axisのオンライン家庭教師では、全国から優秀な講師を探して、受験や検定試験で結果を出すために必要な学力を養成できます。

オーダーメイドカリキュラムに対応できるので、暗算が得意なお子様には応用力を高める学習を提案し、暗算が苦手なお子様には計算力を高める学習を提案できます。

受験や検定で結果を出したい方はぜひAxisのオンライン家庭教師をご利用ください。

暗算力アップを目指す人が気になるQ&A

暗算力を高めるにあたって、気になる疑問が生じることもあります。引き続き、暗算力アップを目指す人が気になるよくある質問にQ&A形式で回答します。

Q1.暗算の苦手意識を克服する練習法は?

A1.難易度の低い計算を反復して小さな成功体験を積み重ねましょう。

たとえば足し算は桁の数が多い数字ほど難易度が高まります。

まずは「5+8=13」「7+9=16」など、繰り上がりのある一桁の足し算を暗算でできるようにします。

そして「56+28=84」「45+28=73」など、二桁の足し算も暗算で練習してみます。

その後、「45+82=127」「58+93=151」など、結果が三桁になる足し算も暗算で挑戦してみましょう。

難易度を高めながら、どうやったらスムーズに暗算できるか自分なりに工夫していくと、徐々に暗算の苦手も克服されて、計算スピードも高まっていくはずです。

Q2.どうしても暗算ができない場合は?

A2.ワーキングメモリ(必要な情報を一時的に記憶する脳の機能)を鍛えることも考えてみましょう。

たとえば、「逆さことば」で遊ぶ方法があります。頭の中で浮かべた言葉を1文字ずつ逆から言っていく遊びです。

たとえば、「ノート」→「トーノ」、「さんすう」→「うすんさ」のように頭の中で変換します。

計算に苦手意識がある方でも遊び感覚でトライできます。何文字まで間違えずに増やせるか挑戦してみるとよいでしょう。

まとめ

暗算ができれば計算スピードが速くなって、算数や理科の問題を解くときの負担が少なくなり、結果として理数科目の成績が高まりやすくなります。

理数科目は計算が苦手でつまずいてしまうお子様も少なくありません。早いうちから暗算力を鍛えておけば、理数科目に挫折するリスクも減らし、のちの受験も成功しやすくなるでしょう。

暗算力を鍛えたい方、暗算の苦手を克服したい方などはAxisのオンライン家庭教師のホームページをぜひご覧ください。