国語は中学受験において重要な科目であり、その攻略法を知ることが合格への一歩となります。中学受験の国語は読解力や語彙力、文法理解など多岐にわたるスキルが求められます。国語力は他の科目にも影響を与えるため、総合的な学力向上にもつながります。本記事では、「国語の学力が伸びない」という方へ向けて、効率的な学習法などを詳しく紹介します。
目次
中学受験国語の重要性
中学受験において、国語は非常に重要な科目です。何教科受験であっても国語は必須教科のパターンがほとんどだからです。さらに、言葉を理解し表現する国語力は、全ての学習の基礎となります。
大学入試の共通テストにおいての数学でも、今まで以上に「問題文を読み解く力」を必要とする問題が出題される流れがあり、それに伴って中学受験の「国語」の重要性は増しています。
中学受験の合格、不合格を分けるのは「算数」であると一般的に言われていますが、「国語」だと言われる方が多くなるかもしれませんね。
中学受験の国語に必要な力
読解力、語彙力、記述力を着実に強化するための対策が求められます。
例えば物語文では登場人物の気持ちや行動の動機を理解する読解力が重要であり、論説文では筆者の主張を整理し因果関係を把握する能力が必要です。
語彙力は、文章を読むにしても書くにしても必要不可欠な力です。日々の学習や読書の積み重ねが語彙力を養います。
漢字や文法についても、ただ暗記するだけではなく、意味や使い方を理解して応用できる力を養うことが大切です。多くの中学受験では高い語彙力が求められるため、日々の学習の中で常に新しい言葉に触れ、その意味や使い方を確認する習慣を持つことが求められます。これにより、読解問題や記述問題で適切な表現ができるようになり、試験での得点が安定してきます。
読解力
読解力とは何なのか、物語文を例に挙げれば、登場人物の心情やストーリーの展開を正確に把握することです。感情や状況の変化に富んでおり、その理解が問題の正答に直結するためです。登場人物の行動や思考の根拠を理解する力が求められます。
主人公の気持ちが変わるタイミングや、その変化がどのようにストーリー全体に影響を与えるのかを考えることが重要です。また、登場人物のセリフや行動に隠された意図を読み取る練習も必要です。
物語の中で登場人物の心情やストーリーの展開を理解しながら、問題文との関連性をしっかりと把握しましょう。
論説文も同じく、筆者の主張を正確にくみ取るための読解力が必要です。論説文の読解力を高めるには、日々の継続的な努力が必要です。具体的には、論説文を読む時間を設け、筆者の主張や論点を整理し、自分なりの理解を深める作業を続けることが大切です。
この力が身についていけば、文章を読む力も高まり、時間内に問題が読めないといった「時間が足りない」問題を回避することも期待できます。
語彙力
語彙力を高めるためには、毎日の積み重ねが大切です。読書をする際に気になる単語をメモし、その意味を調べて覚える習慣をつけましょう。
辞書を活用することも効果的です。特に、熟語、ことわざ、慣用句などを覚えておくと、理解度が大幅に向上します。
具体的な学習としては、例文をたくさん読むことです。例文を通じて正しい文法と語彙の使い方を学ぶことができ、実際の試験でも応用が効きやすくなります。定期的に文法の問題集を解いたり、テストを行ったりすることで、知識が確実に定着します。
記述力
読解力と語彙力が合わさって、記述力が身に付きます。作文力と言い換えてもいいかもしれません。作文問題が出題されるケースは非常に多いので、合格するために必要な力です。
記述問題は「理由を答えよ」「筆者の考えを説明せよ」など、特定の指示があります。設問のキーワードをしっかりと読み取ることが大切です。
培った読解力、語彙力を生かしながら書いた答えを読み返し、「設問に答えているか」「文法が正しいか」を確認しましょう。無駄な表現を避け、簡潔に、具体的な内容で書くように心がけましょう。
漢字・文法
漢字の知識は、中学受験の国語科目において極めて重要な要素です。漢字問題はどの中学受験の問題でも避けては通れませんし、漢字の知識がないと文章が読めません。
日常的に漢字の書き取りや意味調べを行うことで、読解力と漢字の知識を同時に強化することができます。そうすることで、中学受験国語の成功に近づくことができるのです。
文法を強化することも、国語対策において非常に重要です。
例えば、指示語の使い方を理解していないと文脈が曖昧になり、文章全体が意味不明になることがあります。
文法の基本を押さえることから始めましょう。主語と述語の関係、接続語の使い方、文の構造などですね。これらの基礎を理解することで、文章を読み解く際の土台がしっかりと築かれます。
効果的な学習法
中学受験の国語は広範な知識と高い読解力が求められます。効果的な学習法と日々の習慣を身につけることで、確実に実力を伸ばしていきましょう。
国語の実力は「センス」と思っていらっしゃる方は多数いらっしゃるかと思いますが、そうではありません。適切な勉強方法を取り入れれば、確実に伸びるのです。
読解力強化のコツ
読解力を強化するためには、日々の練習が不可欠です。読解力は一度に身につくものではなく、継続的な練習を通じて徐々に向上します。
例えば、毎日一定時間を読書に充てることで、文章の構造や表現方法に慣れることができます。
毎日の読書習慣が読解力向上に効果的で、毎日30分間好きな本を読む時間を設けるだけでも、読解力や表現力に大きな変化が出ることがあります。児童文学や名作文学など、様々なジャンルの本を読むことがおすすめです。
語彙力強化のコツ
新しい単語を覚える際には、意味だけでなく、その言葉が使われる場面や文脈も一緒に学ぶことで、言葉の使用方法やニュアンスが理解できます。こうした積極的な学習は、読解問題や記述問題において大きなアドバンテージとなるでしょう。
また、語彙力を高めるための具体的なツールとしては、語彙力を強化するためのドリルやゲーム形式のアプリなどがあります。効率的に語彙力を養うことができるでしょう。これらの方法を駆使し、日々の学習に取り入れることで、自然と言葉の知識が豊富になります。
記述力強化のコツ
読んだ文章を段落ごとに区切り、「何が書かれているのか」を簡潔にまとめる習慣をつけていくことをおすすめします。
「誰が、何を、どうした」を意識して、簡潔にまとめる力も並行して養っていきましょう。語彙力をフル活用してください。
楽しかった、悲しかったなど抽象的な表現を控えて、具体例を交えて書く習慣もつけておきましょう。
初めて文章を書く練習をするときは、まず短い文章から始めて、徐々に文章量を多くしていくといいでしょう。
書き終わったら、第三者に必ず添削してもらうようにしましょう。学校や塾の先生にみてもらうと、間違っているところやおかしいところが見えてきます。
書いた文章を声に出して読んでみると、不自然な部分や誤字脱字が見つかりやすいのでおすすめですよ。
漢字・文法強化のコツ
日々の学習習慣や家庭学習で漢字の練習を欠かさず行うこと、読書を通じて新しい漢字や言葉に自然と触れる機会を増やすことが非常に重要です。
1文字を何度も書き、手を動かすことで記憶が定着します。ここは手を抜かずにやりたいところです。
漢字を使った例文を書いたり、長文を書くことでも記憶は定着しやすいです。記述力も高まりますので一石二鳥ですね。
文法は基本を押さえることから始めましょう。主語と述語の関係、接続語の使い方、文の構造などですね。これらの基礎を理解することで、文章を読み解く際の土台がしっかりと築かれます。
学習内容を定着させるために、一度覚えた内容でも定期的に復習しておきましょう。
おすすめの教材と参考書
中学受験の「国語」対策において、適切な教材と参考書の選び方は極めて重要です。国語の実力をしっかり伸ばすための教材と参考書の選び方をご紹介します。
問題集の選び方と難易度別おすすめ
問題集を選ぶ際には、お子様の学力や現在の学年に合ったものを選ぶことが大切です。無理に難易度の高い問題集を選んでしまうと、学習意欲を失ったり、理解が進まないおそれがあります。適切なレベルの問題集を選ぶことで、効果的に学習を進めることができます。
例えば、基礎がまだ完全でない場合は、基礎固めに特化した問題集を選び、学習の進度に合わせて徐々に難易度を上げていくと良いでしょう。また、特定の弱点分野を強化するための問題集も効果的です。基礎固めの段階では、簡単な漢字や語彙、基本的な文法問題が中心となる問題集を選ぶことをお勧めします。
中学受験を目指すお子様が、6年生から受験勉強をスタートしたとしても、学習内容が難しいと感じるようなら、まず6年生向けの総合問題集よりも、4年生や5年生向けの問題集から始めることで基礎をしっかり固めることが肝心です。ただし、受験までに時間がないなら、苦手単元や頻出単元に絞って問題集を進めていくといったような対策が必要です。
シリーズ形式の問題集は、同じ出版社のものを段階的にクリアしていくことで学習の一貫性を持たせることができます。特に、国語の文章読解や記述問題に関しては、徐々に文章量や難易度を上げていくことが効果的です。
模試と過去問の有効活用
中学受験に向けた国語の学習において、模擬試験と実践的な演習の重要性は計り知れません。模試の有効活用法と過去問の反復練習について詳しく解説します。
模試と実際の試験を通じて自分の進捗を確認し、効果的に学習を進める方法を学びましょう。
模擬試験の有効活用法
模擬試験を通じて、実際の試験環境や時間配分を体験することができ、試験本番での緊張を軽減することができます。
例えば、本番の試験時間に合わせた環境で模擬試験を行うことで、時間管理や集中力の持続が難しい点をあらかじめ確認し、改善策を取ることができます。
模擬試験を繰り返し行うことで、自分の弱点を把握し、効率的な対策を立てることができます。模擬試験の結果を振り返り、自分がどこで失点しているかを明確にすることで、効果的な復習やスキルアップが可能になります。
模試について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
首都圏の中学受験向け模擬試験16選! 実施日程(実施月)も一挙紹介
過去問の反復練習
過去問を繰り返し練習することは、中学受験対策において非常に重要です。出題されやすい問題の傾向を理解し、それに対する対策を練ることができるからです。
実際に過去問を練習することで、例えば長文読解や記述式の問題に対する対応力を高めることができます。また、頻出する漢字や文法問題を効率よく押さえることができます。これにより、試験問題としてどのような形式や内容の問題が出題されるのかを具体的に理解しやすくなります。
偏差値や、出題傾向が近い学校の過去問に取り組んでみるのもいいでしょう。過去問や類題、例題に慣れておくことで、本番に力を発揮できるのです。
中学受験のための塾の選び方
お子様だけで勉強していても、学習内容を理解するまでに時間がかかってしまい、結局時間を無駄にしてしまっているなら塾に通うことを提案しても良いでしょう。もう塾に通っていて、成績が伸び悩んだり、お子様に合っていないと感じたなら転塾を考えるのも良いかもしれません。
塾にも様々な形態があります。お子様に合った塾を選びましょう。
集合塾
学校と同じように講師対多数の生徒で授業を行い、授業の進度も比較的早く、学習範囲を効率的にカバーできます。同じ状況の生徒と切磋琢磨してモチベーションが上がりやすいですが、友人が多い環境なら集中力が削がれてしまうこともあります。過去問演習時に志望校のピンポイント対策ができない場合もありますので確認しておきましょう。
個別指導塾
講師対少数生徒、もしくはマンツーマン授業なので、苦手な単元をコツコツつぶしていくなど丁寧なフォローが期待できますが、その分授業のペースは遅くなりがちになります。志望校合格に定評のある講師がいれば良いですが、そうでない場合は他塾を探すなどしてもいいかもしれません。体験授業などを受けて、担当講師がどういった授業をするのか確認しておくと良いでしょう。
家庭教師
講師が自宅に来てくれるので通塾時間の削減ができ、マンツーマン授業が基本なので、きめ細やかな授業が受けられます。ただ、住んでいる場所によっては優秀な講師が来れなかったり、高額になってしまうケースもあります。
オンライン家庭教師
家庭教師のメリットを受けながら、講師が全国から選定できますので、家庭教師のデメリットも解消されます。志望校の指導に定評のある講師や、志望校出身の講師を選んで授業してもらえることもあるでしょう。ただオンラインなので、講師が近くにいないと集中できない生徒には不向きかもしれません。
中学受験に向けてオンライン家庭教師をおすすめする理由
中学受験に向かう小学生には、「オンライン家庭教師」をおすすめしています。その理由を以下に記載していますので、ぜひお子様の状況と当てはめてご検討ください。
マンツーマンで受講できる
小学生はまだまだ落ち着きがない年頃です。授業中友人と一緒に騒いでしまったり、周囲の生徒からの視線が気になったり、学力を比較して落ち込んでしまったりすることもあります。
オンライン家庭教師は基本的にマンツーマン指導です。ほかの生徒とは関わる必要がなく、落ち着いて受講できます。
集団が苦手な小学生でも、自分のペースで安心して受講できるので、学習を継続しやすく成績アップも狙いやすいです。
講師と話をしながら授業をすることで、自分がなぜそう考えたのか、この問題はどういう意図なのか?などディスカッションしながら授業ができるので、頭が整理されやすいです。この授業方法は国語の力をつける上で非常に重要です。
苦手克服のためには「マンツーマン」が一番良い授業形態だと言えますね。
志望する中学に強い講師を探しやすい
地元の塾に通う場合、必ずしも志望する中学への合格実績がある講師がいるとは限りません。
オンライン家庭教師であれば、全国から志望校への合格実績豊富な講師を探してマッチングしてもらえます。教え方があわない場合も相性の良い講師を探しやすいです。
志望校出身の講師や実績豊富な講師、相性の良い講師に受験対策を行ってもらうことで、ほかの小学生よりも有利に受験を進められます。
通塾の必要が無いので塾の併用がしやすい
中学受験において、受験に特化した集合塾に通うメリットはとても大きいですが、質問がしにくかったり、授業進度が早いので自分のペースが乱れることもあります。
個別指導塾を併用先として選択するケースも多く、その選択もまったくもって間違ってはいません。ですが、通塾場所が2か所以上になるのは、お子様の負担が大きいというデメリットにもつながります。
オンライン家庭教師は、インターネット上の映像通話システムで授業を行うため、自宅でも受講できます。通塾の必要がなく、学習の負担を最小限に抑えられます。あわせて、全国から優秀な講師を選べるので、受験生にとって非常に魅力的な選択肢ではないでしょうか。
まとめ
中学受験における国語の成功には、読解力、語彙力、記述力の向上が不可欠です。
今回紹介した方法を日々の学習に取り入れ、計画的に実施していくことが重要です。自信を持って試験に臨むために、ぜひ実践してください。
受験直前には復習を徹底し、模試や過去問を繰り返すことで弱点を補強しましょう。また、精神的な準備も欠かさずに行い、自信を持って本番に挑む準備を整えましょう。
中学受験に専念したい方、集合塾と併用を考えている方には特に、オンライン家庭教師がおすすめです。
その他、塾選びについて詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
小学生が後悔しない塾の選び方ランキング! 塾選びで失敗しないためのポイントは?【お悩み診断付き】
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