「医学部を目指しているけど、高1から過去問を解いたほうがいいのかな」
「医学部志望だから、学校の勉強は気にせず自分の受験勉強に集中するほうが時間効率はいいのではないか」
このような考えをお持ちの医学部志望者は多いのではないでしょうか。
医学部は最難関の大学入試ですから、他学部の受験とは全くことなる勉強方法が必要なように感じるかもしれません。
ですが、実際には身につけるべき内容の「完璧さ」や「理解度の深さ」を求められるだけで、すべき勉強が異なっているわけではありません。ただし、高1や中高一貫の中3がしておくべきことがあります。
そこで、医学部志望の高1や中高一貫の中3向けに、「医学部合格に向けて今のうちにしておくべき勉強」をお伝えします。
目次
高1からしておくべき勉強
医学部に行きたいと思ったら、高1(中高一貫生なら中3)での勉強が重要です。
医学部受験といっても、他学部の受験生と全くちがう問題を解くわけではありません。難問ばかりでるわけでもありません。
むしろ「基礎を固めること」が大切なのです。
基礎といっても、「簡単」という意味ではありません。これから学習する内容の「土台」です。
高校内容の土台をきっちり固めておけば、医学部受験に対応できる実力をつけやすくなります。
高1からしておくべき土台固めの方法を5つ紹介します。
学習習慣をつける
まず、「毎日勉強する習慣」をつけておきましょう。学校や塾・予備校の宿題以外に、プラスアルファの勉強時間を取ります。
定期テストなら、最近習った内容ですから短期記憶である程度良い成績が取れます。受験勉強だと、学習範囲が広いため長期記憶にする必要があります。
覚える→思い出す→使う
のサイクルを何度も回して記憶に定着させましょう。
教科書内容を完璧にする
学校の教科書に出てくる内容を完璧にしておきましょう。
医学部受験だからといって、いきなり「1対1対応」などに手を出す必要はありません。どの科目も「網羅的に」「基礎から」学習できる教材でしっかり土台固めをしましょう。
そのための教材が学校の教科書なのです。
問題に正解できるようにするだけでなく、教科書に書かれている内容を自分でも説明できるくらいまでしっかり「自分もの」にしましょう。
単語や用語を暗記しておく
英単語や古文単語、理科・地歴公民の用語など、「覚えればいいもの」はすべて覚えておきましょう。
医学部入試というと難しい問題が次々に出てくるイメージがあるかもしれませんが、合否をわけるのは多くの場合、標準レベルの問題です。誰もが解ける問題を誰よりも早く・正確に解けるほうが点数を取れます。
例えば英語の長文では複雑な構文を読み解く必要がありますが、単語の意味を思い出すのに苦労していると構文を理解するところまでたどり着きにくくなります。
暗記モノは学校の小テストや定期テストに合わせてしっかり覚え、サッと思い出させるまでアウトプットを繰り返しましょう。
数学の計算力を高めておく
英単語を覚えるのと同じように、数学の計算力も高めておきましょう。
共通テストでは問題を解くスピードと正確性がハイレベルに求められます。かつてのセンターテストのように「医学部受験者なら数学満点が当たり前」という時代ではなくなっています。
公式の選択や使い方に戸惑っていると時間内に問題を解ききれず、点数が十分に伸びません。
二次試験では「計算が得意なのは当たり前」です。それを前提にして「解き方を考えさせる問題」が出題されます。「計算の仕方」に脳のスペックをフル稼働させていると「解き方を考える作業」に集中できず、本来の実力を出し切れません。
毎日10分は数学の計算問題を解いて、計算力を高めておきましょう。
共通テストや入試問題に目を通しておく
高1の間に、共通テストや入試問題に目を通しておきましょう。「どのような問題を解けないといけないか」をイメージしておくためです。
高1での勉強は定期テスト対策がメインです。2年後の入試に向けて勉強しているつもりでも、どうしても「定期テストで点を取れるような勉強」になりがちです。
定期テストでの好成績は医学部受験で必須ですが、受験勉強のファーストステップであってゴールではありません。
入試問題を見ておいて、「最終的にどのような問題を解けるようにするために勉強しているのか」を念頭に置いて勉強できるようにしておきましょう。
ただし、過去問対策をするわけではありません。
- 過去問で出題頻度の低い単元だから勉強しない
- 数Ⅲは捨てる
といった、トリッキーな対策を高1の間では絶対にしないように注意してください。
大学入試は3-5校受けるのが一般的ですが、1-2校の出題傾向に特化した勉強をしてしまうと併願パターンが極度に限定され、合格の可能性をみずから狭めてしまいかねません。
高1で勉強が必要な理由
高1や高2の間は部活もがんばりたい人が多いと思います。「勉強はまだまだいいでしょ」と考えてしまう人もいるかもしれませんが、医学部受験をするなら勉強は高1からです。
その理由を3つお伝えします。
基礎(=土台)がしっかりすれば実力をつけやすい
1つ目の理由は、「学力を伸ばしやすくなるから」です。
前述のように、基礎(=土台)がしっかりすれば、その後の学習内容が身につきやすくなります。
どれだけ英文法を覚えて長文読解を得意にしても、英単語力が不足していると長文は読みづらいです。化学のmol計算がわからないと化学の計算全般が理解できません。
高校内容はどの科目も「積み重ね」が大切です。その基礎(=土台)になるのが高1の学習内容なのです。
学校推薦をもらえる
2つ目の理由は「推薦をもらうため」です。推薦入試の枠を拡大している大学も多く、一般入試だけでなく推薦入試も含めた受験戦略が欠かせません。
医学部入試では、学校推薦をもらうのに評定4.0以上などの条件がついていることが多いです。
評定は高1の最初の定期テストから入ります。高3でいくら受験勉強をがんばって実力をつけても、高1・高2でビハインドを背負ってしまうと高3で巻き返すのは厳しくなります。
高1で評定4.0以上を取る勉強の仕方を身につけておけば、高2・高3でもそれ以上の評定を取るのは難しくありません。
所属高校のカリキュラムを活かせる
3つ目の理由は、「所属高校のカリキュラムを活かすため」です。
高校生活で一番長い時間を費やす勉強は、学校の授業です。実力をつけるには「学校の授業の効果を上げること」が1番の近道です。
高校のカリキュラムはある程度の範囲内の大学進学を目指して作られています。毎年東大や京大に10名以上の合格者を輩出している高校なら、東大・京大の入試問題を解けるようなカリキュラムを設定しています。
学校の授業を受けて難なく問題を解けるようになれば、その高校が目指している大学の入試問題も解けるようになります。志望大学が高校のターゲット校であれば、高校の授業を中心にして勉強すれば合格の可能性を高められます。時間効率の非常に良い受験勉強になります。
志望大学が高校のカリキュラム外であっても、志望大学の入試難易度に合わせてプラスアルファの勉強をするだけで済みます。
いずれの場合でも、「所属している高校のカリキュラムに追い付く・追い越すこと」が、効果的に医学部受験対策をするコツなのです。
高校内容の勉強に苦労する場合の対策
所属高校の授業についていくのが大変、定期テストで苦労しているという医学部志望者もたくさんいます。
その場合の対策方法を2つお伝えします。
部活や習い事をやめる
まず取り組むべき対策は、「部活や習い事をやめること」です。
勉強が間に合っていなければ、やはり勉強に回す時間を2倍・3倍伸ばす必要があります。
勉強以外に費やしている時間をすべて勉強に回すつもりで過ごしましょう。
オンライン家庭教師で学習時間効率をあげる
「部活と勉強を両立させたい」「少しでも学習効果を高めたい」
こういった希望のある人には、オンライン家庭教師がおすすめです。
- 自宅で受けられるので移動時間がゼロ
- 1対1で「わかる」まで「質問」できる
- 自分に合った教材を選べる
といったメリットがあります。
自宅受講なら22時からでも授業を受けられますから、毎日帰宅が遅くなる人でも時間を気にせずサッと勉強モードに切り替えられます。
まとめ
いかがでしょうか。
医学部合格のためには高1からの勉強が大切です。まず学校のテストで好成績を取り、学校のカリキュラムのメリットを最大限活かせるようにしましょう。
学校のカリキュラムが合わない、自分に合う教材で効率よく勉強がしたいという人は、弊社のホームページからご相談ください。
Axisのオンライン家庭教師は能開センターや個別指導アクシスを運営しているワオ・コーポレーションが行うオンライン家庭教師です。
50年以上積み上げてきたノウハウを活かし「専任の教育アドバイザー」と「難関大学生やプロの講師」が二人体制でお子さまの成績アップや志望校合格を実現させます。