数学が苦手な医学部受験生におすすめの大学・勉強法とは?

「医学部に入りたい!…でも数学が苦手」
「数学のない医学部入試ってないのかな」

このようなお悩みを抱えている医学部志望者は多いのではないでしょうか。

医学部は理系学部の最高峰ですから、数学が得意な人だけが合格しているイメージを持っているかもしれません。

ですが、実は「数学が苦手でも医学部は受かります」。

本日は数学が苦手な医学部志望者向けに、下記の受験方法をお伝えします。

数学不要の医学部
数Ⅲがいらない医学部
数学が避けられない場合の対策

ハイレベルな競争になる医学部入試

医学部は大学受験で最難関の学部です。

河合塾の偏差値では医学部のボーダー偏差値は60以上となっており、他学部を圧倒しています。

難関にも関わらず受験生の間で人気も高く、2022年度の国公立大学前期入試の倍率は、全学部合わせて4.0倍なのに対して医学部は4.6倍もありました(文部科学省・令和4年度 国公立大学入学者選抜確定志願状況より)。

数学必須の大学がほとんど

理系学部の入試科目は下記のようになっています。

入試種別 入試科目
共通テスト 英語・数学・国語・理科2科目・地歴公民1科目
理系の二次試験 英語・数学・理科から2-3科目
※大学によって2次で国語必須
医学部の二次試験 英語・数学・理科1-2科目
※大学によって2次で国語必須

理系学部の場合、共通テストは5教科7科目の大学がほとんどで、各大学の二次試験で英語・数学・理科から2-3科目を課す大学が多いです。英語と理科/国語で受験できる大学・学部も多数あります。

医学部入試になると、二次試験では英語・数学・理科1-2科目の合計3-4科目を課す大学がほとんどです。

数学が苦手な医学部志望者におすすめの大学

医学部は理系学部のなかでも最難関ですから、当然ほとんどの大学では数学もハイレベルで求められます。

この点が、数学の苦手な医学部志望者にとって痛いところでしょう。

「もし数学が苦手でも合格できる医学部があれば…」

と思いますよね。実は、あるんです!

数学がいらない大学
数Ⅲがいらない大学

の2種類を紹介します。

数学がいらない大学

医学部なのに数学不要の大学は2つあります。

大学 必須科目 選択科目 配点
帝京大学 英語 数学、国語、物理、化学、生物から2科目 1科目100点で合計300点満点
昭和大学 英語・理科2科目 数学、国語から1科目 1科目100点で合計300点満点

帝京大学の入試は英語が必須で、数学、国語、物理、化学、生物の5科目の中から2科目を選択する方式です。

「英語+国語+生物」といった文系寄りの科目で受験することも可能です。

こうした入試制度から、理転した受験生にも人気の大学です。

昭和大学も2022年度入試から「数学または国語(現代文のみ)」に変わりました。

この2大学は「数学不要」で受験できます。

数Ⅲがいらない医学部

数学が苦手な人にとって、特に難敵なのは数Ⅲでしょう。ⅠAⅡBまでは耐えていても、Ⅲに入って焦りを感じる人は多いです。

そういう人には、「数Ⅲが不要の大学」もおすすめです。3つ紹介します。

必須科目

選択科目

配点

近畿大学

英語・数学ⅠAⅡB 生物・物理・化学から2科目

1科目100点で合計400点満点

東海大学

英語・数学ⅠAⅡB 生物・物理・化学から1科目

1科目100点で合計300点満点

帝京大学

英語 数学(ⅠAⅡB)、国語、物理、化学、生物から2科目

1科目100点で合計300点満点

帝京大学はさきほど「数学不要」で紹介しました。数学を選択する場合でも、数Ⅲはありません。ⅠAⅡBのみで受験できます。

また、近畿大学・東海大学・金沢医科大学(後期)は数学必須ですが、同じくⅠAⅡBのみで受けられます。

国公立大学で数Ⅲがほぼいらない大学

国公立大学では共通テストで数学が必須になっており、二次試験でも数Ⅲまで必須にしている大学ばかりです。

そんななかで唯一、令和3年度入試から弘前大学は前期入試で「英語・数学」をなくして「総合問題」にしています。

日本語又は英語の文章や図表などの資料を用い,そこから得られる情報と意味の理解度を評価します。これまで授業で学んだ知識を関連付け,多面的・多角的に考察し,考察の過程や結論に至る根拠を記述できる力を重視します。例えば,教科書等で扱われていない初見の内容であっても,資料の意味するところを読み解き,科学的思考に基づき考察する問題などを出題することもあります。また,英語での解答や計算を求めることもあります。

弘前大学 令和5年度入学者選抜要項より引用

「数学」という科目入試はなくなり、数学の知識を用いた入試になっています。

問題をみる限り数Ⅲは出ていませんので、国公立大学で考えている方は弘前大学も考えてみましょう。

ただし、弘前大学は一般枠でも地元の受験生が受かりやすいという「噂」があります。遠方から受験する場合、注意が必要です。

数学が避けられない場合の対策

国公立大学を第一志望にしている人の場合、前述の弘前大学をのぞいて数学は避けられません。

「それでも合格したい!」

という場合の対策方法をお伝えします。

問題が易しい大学を受験する

1つ目の対策方法は、「2次試験問題の易しい大学を受けること」です。

国公立大学の入試問題は文系・理系それぞれで作成しており、「医学部専用」の問題ではありません。

医学部受験生にとっては、決して難易度の高い問題ばかりではありません。

秋田大・山形大・信州大・愛媛大・徳島大・山口大・佐賀大・鹿児島大などは合格ラインが8割くらいになりますが、難問を解けるようになる必要はありません。

問題の分量もみながら自分にあう入試傾向の大学をみつけるようにしましょう。

数学の配点が低い大学を受験する

2つ目の対策方法は、「数学の配点が低い大学を受けること」です。

苦手であっても、配点が小さければビハインドも小さくなります。

合格ラインが6割で自身の得点が4割とすると、配点次第でビハインドは下記のように変わります。

配点 合格最低点 自身の得点 ビハインド
A大学 200点 120点 80点 -40点
B大学 150点 90点 60点 -30点
C大学 100点 60点 40点 -20点

配点が200点の大学を受けるとマイナス40点をほかの科目で稼がないといけなくなります。

ところが、配点が100点の大学であればマイナス20点で済みます。英語や化学など1-2科目を得意にしておけば十分に取り返せる点数です。

熊本大・山梨大・島根大・大分大・佐賀大などは共通テストや二次試験で数学の配点が低いです。

入試制度は毎年変わりますので、最新の情報は各大学HPでチェックしましょう。

まとめ

医学部入試は最難関です。

効率よく学力を高めるのはもちろん、同じ学力でも入試情報を上手に活用した人が合格を取れます。

今から医学部入試に向けて「最短距離」で対策をしたい方は、弊社のホームページからご相談ください。

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