【医学部入試】学校推薦型選抜・総合型選抜入試の対策方法

「医学部の推薦入試対策をどうすればいいかわからない」
「推薦入試対策をいつからすればいいかわからない」

このようなお悩みを感じている医学部受験生は多いのではないでしょうか。

そこで今回は、医学部入試の学校推薦型選抜・総合型選抜の入試対策の仕方をお伝えします。

推薦入試の種類

医学部入試には一般入試以外にも推薦入試という重要な入試形態があります。

推薦入試は下記の2種類あります。

  • 学校推薦型選抜
  • 指定校推薦

これに総合型選抜を加えた3つについて解説します。

学校推薦型選抜とは

学校推薦型選抜とは、所属している高校の推薦を受けて出願できる入試方式を指します。

高校の推薦を受けるには、評定を一定以上取る必要があり、大抵の医学部は評定4.3以上が必要です。

一般入試より早い時期に試験があり、11月に試験を行い、12月までには合否が決まります。

試験科目は学校によってさまざまですが、医学部の場合は下記の3パターンが多いです。

  • 書類審査・面接・学科試験
  • 書類審査・面接・小論文
  • 書類審査・面接・共通テスト

評定を4.3以上必要というハードルはありますが、合格可能性の幅を広げる重要な機会です。

また、「現役生」「1浪生」のみ出願できると条件をつけている大学も少なくありません。

1浪生までの人にとっては強力なライバルが減って、非常に有利な試験形態といえます。

チャンスのある人は積極的に活用しましょう。

指定校推薦とは

指定校推薦とは、所属している高校での評定で特定の大学・学部への進学を推薦してもらえる制度です。高校から推薦をもらえれば、合格がほぼ決まります。

ただし医学部の場合、指定校推薦入試を実施している私立大学は下記の6大学のみです。

  • 獨協医科大学
  • 埼玉医科大学
  • 聖マリアンナ医科大学
  • 東京女子医科大学
  • 北里大学
  • 金沢医科大学

また、どの高校にも指定校推薦の枠があるわけではありません。活用を検討する場合はまず高校の先生に「医学部の指定校推薦の枠があるかどうか」を確認しましょう。

総合型選抜とは

総合型選抜は10-11月にかけて実施される入試です。

学校推薦型選抜や指定校推薦が高校からの推薦が必要なのに対して、総合型選抜は大学ごとの要件さえ満たせばだれでも受験できます。評定を出願要件に含めている大学もあります。

試験科目は大学によってさまざまで、書類・面接・小論文・プレゼン・共通テスト利用など幅広いです。

学科の実力以外に優れた功績を残している人が受かりやすい試験です。

推薦入試・総合型選抜の対策は1年以上前からする

推薦入試・総合型選抜での受験を検討している人は、高1か高2から入試対策をはじめておきましょう。

面接が中心とはいえ、共通テストとの併用になっているなど、学力も一定程度求められます。数か月程度の準備期間では合格に達するほど学力を伸ばすのは困難です。

学校の授業を活かしながら2年程度の準備期間を考えておきましょう。

学校推薦型選抜・総合型選抜の対策方法

ここまで、推薦入試・総合型選抜の特徴を説明しました。この内容を踏まえて、推薦入試・総合型選抜の対策方法を紹介します。

志望校の入試情報を集める

推薦を考えている人はまず、志望校の入試情報を集めましょう。大学によって出願条件や試験内容はさまざまです。

例えば、下記のような違いがあります。

大学名・推薦種類

出願条件

試験内容

北海道大学・総合型選抜

・高等学校等で,「物理基礎・物理」または「化学基礎・化学」及び「生物基礎・生物」のうち、「物理基礎・物理」を含む2つを履修

・評定4.3以上

・専願

【第1次選考】

・調査書
・コンピテンシー評価

【第2次選考】

・課題論文
・面接
・コンピテンシー評価

【大学入学共通テスト】

・765点以上

・物理必須で、化学・生物から1科目選択

東北大学・総合型選抜

・現役のみ
・評定4.3以上

・出願書類
・筆記試験
・面接

東京大学・学校推薦型選抜

現役のみ

・出願書類

・面接

・大学入学共通テスト

京都大学・学校推薦型選抜 【現役のみ】

【いずれか1つに該当する者】

・評定4.7以上または国際バカロレアのスコア42以上

・TOEFL iBTを受験し受験者成績書の原本

・出願書類

・面接

・口頭試問

・大学入学共通テスト

広島大学・総合型選抜 【1浪まで】

【いずれか1つに該当する者】

・日本数学オリンピック予選合格

・全国物理コンテスト第一チャレンジ合格

・化学グランプリ一次選考合格

・日本情報オリンピック二次予選合格

・日本生物オリンピック予選合格

・日本地学オリンピック二次予選合格

【一次選考】

出願書類

【二次選考】

・面接

・小論文

・大学入学共通テスト

ここでは一部の大学の入試情報をピックアップしています。

一部の大学では「地域枠」を設けています。その地域に住んでいる人だけが対象であったり、卒業後に一定期間その地域での医療に携わることが条件になっていることが多いですが、その分合格ラインはほかの入試よりも下がります。

受験候補の大学はHPなどで入試情報を事前に調べておきましょう。

高校の定期テストで高成績を取る

ほとんどの大学は出願条件に「評定4.3以上(学習成績概評A以上)」を設定しています。

評定は高1~高3で出願するまでの全科目の成績を平均したものです。

「全科目」なので、英語や数学などの主要科目だけがんばっているとほかの科目の成績に足を引っ張られてしまいます。

また、高1~高3の平均ですから、高1・高2で評定4.0以下だと、高3でどれだけがんばっても出願までに4.3以上にするのはかなり厳しいです。

高1・高2でゆっくり過ごして高3になってから急に勉強をはじめても、時すでに遅しになりかねません。

医学部入試を考えている人は高校に入学したときから受験生のつもりで、定期テストも学年上位の成績を取れるようにがんばりましょう。

高3春までには推薦入試の対策をはじめる

推薦入試を受けるなら、高3春までには推薦入試の対策をはじめましょう。具体的には、下記の3つはワンセットで対策しておくことをお勧めします。

  • 出願書類
  • 面接
  • 小論文

ほとんどの大学では面接や出願書類の選考が必須です。出願書類に記載した内容をもとにして面接が行われますから、出願書類と面接は同時に対策しておきましょう。

少なくとも下記の3点はどの大学の面接でも聞かれます。

  1. なぜ医師になりたいのか
  2. どのような医師になりたいのか
  3. そのためになぜこの大学に入学したいのか

大学側からすると、「わざわざ推薦入試で合格を与える学生」です。「推薦入試で合格する理由(ストーリー)」を受験生側が準備しておく必要があります。

付け焼刃の対策では他の受験生と同じような「無難な内容」になってしまい、合格は難しいです。

学校の先生や塾・予備校の先生など、「医学部合格のプロ」に指導してもらいながら対策しましょう。

また、小論文の入試を課している大学も多いです。仮に推薦入試で小論文入試がなくても、一般入試で設けている大学も多いです。

高3の12月以降は共通テストや一般入試の対策で手一杯になることが考えられます。

小論文の対策も入試の1年程度前からは始めておきましょう。

まとめ

いかがでしょうか。医学部入試は狭き門です。だからこそ、合格のチャンスを少しでも増やすために、推薦入試を積極的に活用しましょう。

推薦入試でも共通テスト8割以上を取れる実力を求められます。一般科目の対策もしながら推薦入試の対策をするには、効率のいい勉強方法が欠かせません。

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