中学生必読!現役講師が教える、志望校合格に向けた夏期講習の取り組み方とは

高校受験生にとって、中3の夏は真に「受験の天王山」と言えます。中学受験や大学受験に比べて、夏の学習の仕方ひとつで受験結果が変わりやすい受験だからです。受験する生徒の人数や居住地域が限定されており、1つの学校を同じような学力や志向性の受験生が受けます。その結果、受験生間で差がつきにくいです。こういう入試で合否を分けるポイントは、「抜け・漏れがなく、ミスをしないこと」です。今回は、志望校合格に向けた夏期講習の取り組み方とオンライン家庭教師の活用法をお伝えします。

塾の夏期講習の課題

大抵の塾では、通年授業と夏期講習はセットになっています。ですが、塾の夏期講習を受けるかどうかは、その内容によって決めるほうがいいです。
理由は、内容が子どもに合っていないケースがよくあるからです。

夏期講習の内容が合わない

塾の夏期講習の内容は大きく2種類に分けられます。

総復習型

中3の1学期までの内容を全て復習します。基本レベルから標準レベルが中心です。地元の個人塾に多いです。

入試実践型

入試問題など応用レベルの問題を中心に扱って、入試実践力を養います。大手進学塾に多いです。

塾の夏期講習は総復習型と入試実践型のどちらかです。易しい内容か難しい内容のどちらかです。しかし、大抵の生徒は単元によって得意・不得意が分かれています。数学が苦手な生徒でも「確率」は得意にしている生徒は多いです。逆に、数学は得意だけど「立体図形」は苦手という生徒も多いです。授業のレベルが合わないと、苦手単元を克服したり得意単元をさらに伸ばしたりできません。そうすると、ライバルとの学力のだんご状態から抜け出しにくくなります。

夏期講習は苦手克服に向いていない

そもそも、夏期講習は苦手の克服に向いていません。同じ内容をすでに学校の一斉指導で習っています。普段から塾に通っている生徒なら、学校と塾で2度学習済です。それでも苦手な状態になっているのは、一斉指導形式だとその単元を正しく理解しづらい原因があるはずです。その原因を改善しないまま一斉指導を受けても、やはり分かりづらいままになります。まじめな生徒だと、「自分はこの単元を解けるようにならないんだ」と自信を失ってしまいかねません。

自分だけの夏期講習を作る

それでは苦手を克服したり、得意をさらに伸ばすにはどうすればいいのか。
答えは簡単で、自分だけの夏期講習を作ればいいのです。

学習計画を作る

まず、学習計画を作りましょう。その際に、入試日までに合格できる実力をつけようとするのではなく、9-12月の実力テスト・業者模試を重視するようにしましょう。
そのテスト結果を見て学校や塾の先生は出願先を提案してきます。

多少無理をしてでも、9-12月の実力テストや業者模試で志望校の合格ラインに届くような学習を目指しましょう。

志望校合格に向けて自分に合う問題集を使う

次に問題集選びです。簡単すぎたり難しすぎる問題集を使うと、なかなか実力アップは進みません。問題量が多すぎたり少なすぎたりしても同様です。解説を読んだり聞いたりすれば解けるぐらいのレべルで、1か月で1周できる程度の分量のものを選びましょう。「〇日間完成」のような問題集は薄いので、この時期にはお勧めできません。入試直前の12月や1月に知識確認のために使うと効果的です。

また、「抜け・漏れがなく、ミスをしない」状態が理想です。例えば国語の古文や作文、理科や社会の記述問題を後回しにして、入試直前に慌てる受験生が毎年います。夏期講習の期間に一度はそういう問題に触れておきましょう。どれぐらい時間がかかりそうかの目安をつかんでおけば、夏の間に仕上げてしまうのか冬に仕上げるのか予定を立てられます。

お盆休みまでに理科・社会のインプットを終わらせる

高校受験では理科・社会の配点が高く、公立私立問わず5教科の配点がフラットな学校が非常に多いです。その結果、理科・社会で高得点を取った受験生が合格しやすくなっています。ほとんどの高校では、難問を正解する生徒よりも「抜け・漏れがなく、ミスの少ない」生徒のほうが有利なのです。

「抜け・漏れがなく、ミスをしないようになる」方法はいくつかあります。そのうち最も簡単で誰でもできるのが、「正解のアウトプットを繰り返す」です。米パデュー大学のカーピック博士の実験により、暗記の定着には、間違えた問題中心のインプットより、アウトプット中心の学習のほうが2倍の効果があると分かっています。

お盆休みまでには理科・社会のインプットは終わらせましょう。そうすれば、8月末か9月初めに学校で実施される実力テストに向けて試験範囲のうち半分程度はアウトプットの演習ができます。

オンライン家庭教師で作る、計画的で効率の良い夏期講習

最初に紹介したように、塾の夏期講習は「総復習型」か「入試実践型」のどちらかです。どちらかに絞った学習をすると、単元・科目ごとにどうしてもレベルの合わない学習をせざるを得ません。ところが、オンライン家庭教師はその両方を同時に実施できます。問題ごとに、公式や語句の抜けがあれば補充したり、発展的な内容をピックアップして生徒にチャレンジしてもらったりできます。

オンライン家庭教師では具体的にどのような夏期講習を過ごせるのか紹介します。

英語・数学の勉強を効率良く進める

合格者の共通の特徴は、理科・社会の高得点です。そのためには理科や社会にある程度の勉強時間を振り分ける必要があります。そこでポイントになるのが英語や数学の勉強の効率化です。

勉強していると、答えがなぜそうなるのか分からない問題はいくらでも出てきます。その都度勉強は止まります。オンライン家庭教師は1:1で生徒に合わせた問題をピックアップして授業を行うので、生徒の得意な範囲は速く進めて、あまり得意ではない範囲にしっかり取り組む時間を生み出せます。得意を速く、不得意をじっくり。シンプルですが、1:1の個別指導だからこそシンプルに学習を進められます。

塾の夏期講習を受けながら受講できる

中学生の子どもを持つ保護者の方々にとって、ご自身の高校受験の経験上、受験対策と言えば一斉指導の塾を思い浮かべると思います。そこから離れてオンライン家庭教師という別の指導形態に完全に切り替えるのはなかなか難しいかもしれません。

オンライン家庭教師には、
「自宅で受講できる(移動時間0分)」
「教材を選べる」
「授業が短時間」
という特徴があります。この特徴があるため、塾の夏期講習を受けながらオンライン家庭教師を併用する家庭が多いです。この場合も、塾の夏期講習の教材をオンライン家庭教師で使用できます。塾の授業や宿題で分からない問題や苦手範囲をピンポイントに扱えるので、生徒の負担を減らしつつ理解を深められます。

しかも1回の授業時間は相談の上で短くも長くもできます。塾の夏期講習の前後にサッと復習しておきたい場合は短時間に設定し、苦手科目をじっくり教わりたい場合は長めに設定しておけます。

もちろんオンライン家庭教師単独で全科目の高校受験対策をしている受験生もいます。状況や希望に応じて自分に合う方法を一緒に考え、見つけられるのがオンライン家庭教師の便利な点です。抜け・漏れを補いつつ、ミスの原因となる定着度を改善する対策を立てられます。

まとめ

いかがでしょうか。高校受験対策は「塾の夏期講習さえ受ければ安心」とならず、自主学習やオンライン家庭教師も含めた学習を考えましょう。一人でできる勉強は一人で行うほうが学習の効率が良いですし、誰かに教わるほうがいい内容の勉強は一斉指導と個別指導の組み合わせ方次第で進むスピードを速くできます。「受験生の夏」を制すれば、逆転合格も決して夢ではありません。

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