沖縄県那覇市にある沖縄尚学高等学校附属中学校は、県内では名門として知られる私立中高一貫校です。偏差値情報だけでなく、学校の特色やカリキュラム、卒業後の進路など、知っておきたいポイントを総合的にまとめました。
これから受験を考える方や保護者の方に向けて、同校の魅力と入試のポイントを解説します。ぜひ、学校選びや受験対策の参考にしてください。
沖縄尚学高等学校附属中学校の基本情報
沖縄尚学高等学校附属中学校は那覇市に位置し、県内では伝統と実績を持つ私立中高一貫教育を行っています。通学の利便性や充実した学習環境により、県外からも受験を検討する生徒がいるほどの人気校です。中学から高校へは内部進学制度がありますが、選抜基準も設けられており、学習意欲を高める取り組みが行われています。
学校概要と特徴
沖縄尚学高等学校附属中学校は、徹底した基礎学力の養成に加えて、論理的思考力やコミュニケーション力の育成を重視しています。探究型の授業や多彩な行事が組み合わさっており、生徒が主体的に学びを深められるようなカリキュラムを設計しています。自分の興味や将来の目標と結びつけながら、学校が用意するプログラムを活用できる点が大きな特徴です。
学校訓は、「私たちは「怖れず 侮らず 気負わず」やるべきことに取り組みます。私たちは「暖かみ 厳しさ 知性」を身につけ「感謝と奉仕」の心を実践します。」としています。
中学校入学時に、「尚学パイオニアコース(SPC)」と「尚学チャレンジャーコース(SCC)」に分かれるほか、中学入学前に、英語で他教科を学んだことのある生徒、または英語を用いる海外生活の経験がある生徒で、かつ英検2級を取得、あるいは同等かそれ以上の英語力を有する生徒が対象の「英語上級クラス(English Advanced Class)」も存在します。
上記2コース7学級でスタートし、高3までに志望大学グループ別の8コース12学級へ細分化します。
英検指導、高校・海外研修旅行などのグローバル教育、必修の沖縄伝統空手(型)、ボランティア活動に注力している点も、沖縄尚学高等学校附属中学校の特徴です。
沖縄尚学高等学校附属中学校は中高一貫の強みを活かしたきめ細やかな指導を行っているため、生徒・保護者双方から一定の評価を得ています。口コミでは、学習環境や進路指導の充実に加えて、運動部や文化部の活動に取り組む生徒の姿勢が高く評価されることも少なくありません。学校自体が進学実績に力を入れているため、有名大学を目指す生徒の意欲を後押しする環境が整っているようです。
学校沿革と所在地
1957年(昭和32年)に嘉数学園沖縄高等学校が開校されました。この学校が、尚学学園の前身になります。1986年(昭和61年)には中学校を附設し、中高一貫教育体制が整いました。1991年(平成3年)に嘉数学園から分離独立し、学校法人「尚学学園」として県より認可を受け、沖縄尚学高等学校附属中学校となります。
所在地は沖縄県那覇市国場になり、バス停「真和志小学校前」から徒歩約7分、「沖縄大学前」から徒歩約1分、「國場十字路」から徒歩約10分と通学しやすい場所にあります。
入試情報
2025年度の入試情報は以下の通りです。
試験の種類 | 推薦入試 | 一般入試(前期) | 一般入試(後期) |
志願種別 | 専願 | 専願・併願 | 専願 |
募集人員 | 100名程度 | 155名程度 | 25名程度 |
募集コース | 尚学パイオニアコースの定員 80 名のうち、40 名程度を合格発表時に決定(推薦入試約 20 名、前期入試約 20 名) その他の生徒については、入学試験及び入学手続き後に実施するコース・クラス編成テストの成績によって決定 コース・クラス編成テストの結果(受験生全体の成績)によっては、尚学パイオニアコースの生徒数を増やす可能性あり |
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試験内容 | 国語・算数(各50分/各100点)・面接 ※各小学校からの志願者数に制限なし ⑴学校推薦 ①人物・学業成績ともに優秀で他の模範となり、学校長が推薦できる者。 ②合格した場合、本校への入学を学校長・保護者の連署をもって確約できる者。 ③成績が優秀で、下記のイまたはロのいずれかに該当する者。対象は英語を含む9教科。 イ. 6年生1学期の評定の合計が23以上の者。 ロ. 6年生1学期の国語・算数・理科・社会の評定がそれぞれ3で、9教科の合計が22以上の者。 ※県外小学校出身者は別基準となり、事前に確認が必要 ⑵自己推薦 学校推薦を認めていない小学校の生徒に限る 人物・学業成績ともに優秀で他の模範となり、下記の①・②の要件を満たす者。 ①本校専願で、保護者の署名をもって合格後の入学を確約できる者。 ②学校推薦のイまたはロのいずれかに該当する者。 ※評定の表示が異なる場合、事前に確認が必要 |
①「国語・算数(各50分/各100点)」「理科・社会(計50分/各50点)」「面接」 または②「国語・算数・英語(各 50 分 / 各100点)」「面接」※出願時に上記①、②の受験パターンのうちから1つを選択 ※英語の難易度は英検準 2 級(高校中級)程度 ※再(々)受験の場合、面接は不要※一般入試(前期・後期)の受験方法を以下より選択 ①受験:前期・後期のどちらか良い方の成績で合否を決定 ②前期スライド:後期は受験せずに前期の成績で合否を決定※一般入試前期【東京会場】もあり、試験内容は上記①・②どちらか選択 |
偏差値情報
沖縄尚学高等学校附属中学校の中学入試の偏差値はおおむね52~54前後とされ、県内において高いレベルの学力が求められる学校です。受験を考える際には、基礎学力に加えて継続的な学習姿勢や応用力の育成が合格を左右するポイントとなります。年度によって合格ラインは変動する可能性もあるため、最新の受験情報を確認することが大切です。
沖縄県内での偏差値比較
沖縄尚学高等学校附属中学校の偏差値は、沖縄県内では上位に位置します。球陽中学校や昭和薬科大学附属中学校、沖縄三育中学校が比較的近い偏差値になっています。合格者の多くは、早い段階から基礎固めを行っている生徒が多いとされています。目安としては、入試までに偏差値50台前半を安定して取れるようになっていると、合格の可能性が高まります。特に中高一貫教育を視野に入れた学習塾や家庭学習の計画的な取り組みが、学力向上と自信の獲得につながるでしょう。
中学校進学後の学習について
進学後の学習ポイントや使用教科書などは、以下をご確認ください。
進学実績
沖縄尚学高等学校へと進む生徒が多く、高校在籍時はさらに高度なカリキュラムが用意されています。大学進学を視野に入れたカリキュラムと予備校的な指導が組み合わさり、学力を一層高める体制が整っています。県内外を問わず上位大学への合格者を多数輩出しており、近年では海外名門大学への進学実績も見られるようになっています。
国公立大学では、東京大学、京都大学の他、大阪大学、名古屋大学、東北大学、九州大学、北海道大学、一橋大学、神戸大学など、全国の有名難関大学への合格実績があります。
私立大学では、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学、ICU国際基督教大学、学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学、関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学など、東西の難関大学に合格しています。
海外の大学にも合格実績があり、University of Washington 、延世大学校、国立台湾大学、University of Manchester 、State University of New York など、様々な国の大学へ進学しています。
まとめ
沖縄尚学高等学校附属中学校は、県内でも上位レベルの偏差値を求められる私立中高一貫校であり、緻密な学習計画と意欲の高さが合格への鍵となります。コース編成や進学実績の豊富さに加えて、部活動や行事への取り組みも活発で、総合的に成長できる環境が整っています。学費や入試に関する情報を踏まえた上で、同校が自身の目標・将来像に合っているか、じっくりと検討してみてください。
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