【2024年版】【大学別】和歌山大学の小論文傾向

大学入試改革により、2021年度入試より小論文を入試科目として採用する大学が急増しました。実際にどういうテーマが出題されていたのかを紹介します。今後の受験勉強にぜひご活用ください。

2024年度の和歌山大学の小論文テーマ

2024年度の和歌山大学の小論文テーマ一覧は以下のとおりです。

年度 学部・学科

(試験種別)

小論文の種類 テーマ
2024 経済学部(学校推薦型選抜・〈スポーツ・簿記を含む〉) 課題文読み取り型 【問題1】次の文章を読み、あとの設問に答えなさい。

出典:瀧澤弘和 『現代経済学』、 中公新書、 2018年、一部改変

設問1 伝統的な経済学と行動経済学の相違点は何か、本文に即して200字以内で、説明しなさい。

設問2 伝統的経済学から行動経済学への転換が革命的であるとはどういうことかについて、本文に即して300字以内で、説明しなさい。

【問題2】 次の文章を読み、 あとの設問に答えなさい。

出典:出典: 鵜飼健史 『政治責任』、岩波新書、2022年、一部改変

設問1.選挙に参加していても無責任となりうる理由について、筆者の議論に依拠しながら、150字以内で説明しなさい。

設問2.政治家に責任を取らせるために、われわれが責任を取るには、どのような手法が考えられ るのか。この筆者の議論に依拠しながら、 200字以内で説明しなさい。

教育学部・きのくに教員希望枠・地域 【紀南】 推薦枠(学校推薦型選抜) 課題文読み取り型 1⃣以下は、 森絵都の短編小説 「ポコ」の全文です。 一度最後まで通読した後、 もう一度はじめに戻って、 最初の2行を読みなさい (その後は必要に応じて何 度読み返しても構いません)。 その上で、後の問いに答えなさい。

出典: 森絵都 (著) 「ポコ」『獣の夜』 朝日新聞出版、 2023年、 173-175ページ

問1.       本文2行目の「だからもう、世界がどうなったってかまわない。」 が表す朔の心情について、 通読前と通読後とで解釈は変わりましたか。 通読後どのように解釈したかを本文中の表現に触れながら、350字程度で説明しなさい。

問2.       あなたが教師だとして、子どもの発した言葉 (話したこと、書いたこと) の真意を理解するために、どのようなことに注意すべきだと考えますか。 250字程度で述べなさい。

2⃣次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。

出典: 金間大介 (著) 『先生、どうか皆の前でほめないで下さい:いい子症候群の若者たち』 東洋経済新報社、2022年、43-46ページ、一部改変

問1.       下線部(1)の調査の結果から読み取れることを300字程度で述べなさい。

問2.       本文に挙げられているリンゴや給与の分配例以外で、「分配」の具体例を1つ挙げ、その場合に公正な分配とはどのようなものか、1~4の分配の方法を参考にあなたの考えを500字程度で述べなさい。

観光学部(社会人選抜) テーマ型 問題 I. 世界では、各地で地域間や国家間の衝突が、感情的な不和から武力対立に至るまで、

さまざまなレベルで生じています。 こうした衝突に対して、観光が果たしうる役割やその限界などについて、自身の考えを述べてください。

 

2024年度の和歌山大学の小論文傾向

小論文の種類は経済学部・教育学部は課題文読み取り型で、観光学部はテーマ型でした。

記述する字数は経済学部は約850字、教育学部は約1400字、観光学部は字数制限がありませんでした。

ちなみに、○文字以内、○文字程度、○文字以上○文字以内の必要文字数の目安はご存じでしょうか?

○文字以内は指定文字数の90%、500文字であれば450字ですね。文字数をオーバーしてしまうと点数にはならないので注意しましょう。

○文字程度は指定文字数の90%~110%、500文字であれば450字~550字になります。

○文字以上○文字以内は最高指定文字数の90%○文字以上○文字以内のルールをしっかり守ることが大前提です。多少文字数が少なくても大丈夫ですが500文字であれば450字を目標にしましょう。

課題文のテーマや設問は取り組みやすいものばかりです。高校生になじみの薄いテーマもありますが、設問数を多くしてくれているので誘導に乗って解答しやすくなるように配慮してくれています。

課題文読み取り型小論文の練習をして、過去問を数回解けばかなり書きやすくなるでしょう。

小論文の書き方についてはこちらでも紹介しています。
小論文の書き方 手早く合格を取れる小論文の書き方とは?塾関係者が例文付きで解説!

まとめ

いかがでしょうか。和歌山大学の小論文入試は高校生が解答しやすいテーマや設問設定をしています。そのため、出題者や課題文の筆者の意図をくみとる力が求められています。

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