総合型選抜入試を制するためには書類審査と小論文の早期対策が必須!

総合型選抜入試では、一般入試と違って書類審査や小論文試験があります。審査や試験の性質上、学力試験のように受験間際の詰め込み対策が通用せず、早期対策が重要です。

今回は総合型選抜入試に合格するための書類審査の対策、小論文の対策について要点を解説します。

総合型選抜入試を視野に入れている方は、余裕を持って準備できるよう、すぐにでもできることを探して対策を始めてみましょう。

総合型選抜入試の概要を知りたい方は下記の記事を確認してから本記事をお読みください。

総合型選抜入試とは? 入試内容やスケジュール日程、一般選抜入試との違い、対策などを解説!

総合型選抜入試における書類審査の対策

早速、総合型選抜入試における書類審査の対策について要点を解説します。

必要書類を正確に把握して個別に対策する

書類審査では志望理由書や活動報告書、調査書が重要です。面接試験などでも使用されるので、書類が合否に影響を与えるといっても過言ではありません。主要な書類ごとに押さえておきたい対策をまとめてみます。

【志望理由書】

志望理由書では入学希望者の志望度の高さが重視されます。志望大学の学部、学科で学べることをリサーチして、志望大学が自分の能力を引き出すのに最適な環境であることを明確に伝えるのが基本です。

オープンキャンパスで大学の先輩や教授などに話を聞くなどして、志望学部、学科の情報をリサーチしておくのが望ましいでしょう。教授の著書も学部、学科の理解を深めるのに役立ちます。

将来のキャリアプランを具体的に描いておくと志望理由の説得力を高められます。卒業生の進路まで把握しておきましょう。

志望理由書を作成したあとはコピーを取ります。面接で聞かれる質問を可能な限りリストアップして、自然に回答できるようシミュレーションしておきましょう。

【活動報告書】

活動報告書は、学生時代の経験や経歴、活動内容などを記載する書類です。大学によっては記載する内容のテーマについて指定するケースがあります。

たとえば、まちづくり系の学科であれば、これまで実践してきたまちづくりや環境づくりに関する地域活動についての記載が求められることがあります。

該当する活動を行っていなければ出願できない可能性があるということです。

したがって、活動報告書の提出でつまずかないようにするには、自分が目指す学部や学科を早い段階で決めて、関連しそうな活動を行っておく必要があります。ピンポイントで出願に必要な活動を行いたいのであれば、学部や学科だけでなく志望大学まで決めておくのが望ましいです。

大学によっては、活動報告書の内容についてのプレゼンテーションやディスカッションが求められることもあります。報告書に記載しきれなかった具体的な内容については、口頭で説明できるようにシミュレーションしておきましょう。

【調査書】

調査書(内申書)は、学校の成績や活動、資格などに関する情報をまとめた書類です。総合型選抜入試では主に評定を確認されます。応募基準が設けられることもあるので、高校入学時から学校の定期テストや単元テストで好成績を残すことが重要です。

部活動や委員会活動、授業態度といった評定平均以外の内容は点数化が難しいといわれており、調査書の内容すべてが合否に直結するわけではないようです。ただ、調査書の内容と志望理由書や活動報告書が矛盾すれば、合否に影響が生じてもおかしくはありません。

調査書は在籍の高校で作成してもらう書類です。自分にとって都合よく修正できません。調査書の内容とかけはなれないよう、志望理由書や活動報告書を堅実に作成しましょう。

志望大学のアドミッションポリシーを確認する

アドミッションポリシーとは、大学の教育理念や目的、特徴などに応じて受験生に求める能力・適正の考え方をまとめた方針です。

いかに優秀な高校生でも、アドミッションポリシーにそぐわない人物であれば、総合型選抜入試を突破することはできません。

必ず志望大学のアドミッションポリシーを確認して、大学が求める学生像や卒業後に期待される活躍を把握しておきましょう。

各大学のアドミッションポリシーは下記のサイトで検索できるので、志望理由書や活動報告書を作成するときにぜひご活用ください。

総合型選抜|学校推薦型選抜 大学検索

総合型選抜入試における小論文の対策

引き続き、総合型選抜入試における小論文の対策について要点を解説します。

ニュースをストックする

大学は社会問題を解決するための研究機関でもあり、課題を解決できる優秀な人材を求めています。

そのため、総合型選抜入試における小論文試験では、直近で話題となっている世界のニュースから出題されることが多いです。実際に「最近の世界で起きた出来事に言及して論じなさい」という設問が出題されたこともあります。時事に興味がない受験者は文章力があっても振るい落される可能性が高いです。

志望学部や学科に関するニュースをストックして、自分なりの意見や主張、解決策などを考えておき、文章を書くときの引き出しを増やしておきましょう。

学部ごとに出題テーマの傾向を把握する

学部によって出題テーマが異なります。どのようなニュースをストックしておくべきかを把握するために、出題テーマの傾向も分析しておきましょう。

たとえば、教育学部であればAI導入後の子どもへの向き合い方や外国籍の児童に見られる学校教育の課題などのテーマが出題されました。

医療・保険系学部であれば、新型コロナウイルス禍における日常の変化や理学療法士のテレワーク導入の必要性などのテーマが出題されました。「自分が先生ならどう考えるか」「自分が医師、看護師ならどう考えるか」などの視点を持って、日ごろから時事問題と向き合う姿勢が大切です。

そのほかの出題テーマ例を確認したい方は、下記の記事も参考にしてみてください。

【2024年版】教育学部の小論文テーマの傾向と対策
【2024年版】医療・保健系学部の小論文 テーマの傾向と対策

専門家にマンツーマンで小論文の指導を受ける

小論文を書いて模範解答を確認しても、小論文の書き方がわかるわけでもなく、具体的な改善点を把握することも難しいです。合格に必要な視点を獲得するには、専門家に小論文の指導を受けるのが効率的です。

理想的な指導の流れは下記の通りです。

①文章の書き方を教わる
②書く前に会話をしながら思考を整理してもらう
③自分で小論文を書く
④添削をしてもらって内容をブラッシュアップしてもらう

集団授業で書き方を教わったり、添削結果を確認したりするだけでは、細かい疑問を解消できない場合があります。

「なぜこの1文が必要なのか」「なぜこの部分が削られたのか」などじっくり話し合えるよう、オンライン家庭教師などでマンツーマンの指導を受けるのがおすすめです。

最低限の努力で合格を勝ち取れる小論文の書き方については下記の記事で解説しています。ひとまず小論文の書き方について学びたい方は参考にしてみてください。

手早く合格を取れる小論文の書き方とは?塾関係者が例文付きで解説!

まとめ

今回は総合型選抜入試における書類審査と小論文の対策を中心にお伝えしました。総合型選抜入試は通常の学力試験と違って、早い段階での対策が求められることがおわかりいただけたでしょう。

総合型選抜入試では面接やグループディスカッションの対策が必要になる場合もあります。

面接やグループディスカッションはお子様だけで対策するのが難しく、友人や先生に模擬演習について協力してもらったり、塾や予備校で情報提供を受けたりすることも重要です。

総合型選抜入試の対策に不安がある保護者様は弊社ホームページにて。

 

小論文対策をもっと詳しく知りたい方はこちら!