大学入試改革により、2021年度入試より小論文を入試科目として採用する大学が急増しました。実際にどういうテーマが出題されていたのかを紹介します。今後の受験勉強にぜひご活用ください。
2019-2022年度の岩手大学の小論文テーマ
2019年度から2022年度の岩手大学の小論文テーマ一覧は以下のとおりです。
年度 | 学部・学科
(試験種別) |
小論文の種類 | テーマ |
2022 | 人文社会学部(一般後期) | 課題文読み取り型 | 問題1. 次の文章を読んで、問1と問2に答えなさい。
出典:汐見稔幸『教えから学びへ 教育にとって一番大切なこと』河出新書、2021年より。 (設問内容不明) 【人間文化課程】 問題2. 多くのメディアが存在する現代社会において、我々は日々多くの情報に囲まれて生活しています。便利な情報が瞬時に多く人びとに広まる一方で、フェイクニュース(真実に見せかけた偽のニュース)や他人を誹謗中傷する表現がもたらす問題も指摘されています。こうした状況のなかで、あなたはメディア表現をめぐる問題についてあなたはどのように考えますか。具体例をあげながら、600-800字以内で自由に論じなさい。 【地域政策課程】 コロナ禍において、感染防止の観点から飲食店等の営業の自由を制約する必要性について、あなたはどう考えますか。あなたの見解を600-800字以内で述べなさい。 |
教育学部(一般後期) | 課題文読み取り型 | 問題. 次の文章を読んで設問に答えなさい。
出典:ヤング吉原麻里子・木島里江『世界を変えるSTEAM人材― シリコンバレー「デザイン思考」の核心』朝日新聞出版、2019年、kindle版。ただし、出題の都合上、一部を省略した。 (設問内容不明) |
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農学部(一般後期) | 課題文読み取り型 | 問題1. 次の文章を読んで後の問いに答えなさい。
出典:本川達夫『世界平和はナマコとともに』阪急コミュニケーションズ、2009年。 (設問内容不明) 問題2. 次の文章を読んで後の問いに答えなさい。 出典: 内山節『戦争という仕事』信濃毎日新聞社、2006年。 (設問内容不明) |
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人文社会学部(学校推薦型) | 課題文読み取り型 | 問題. 次の文章を読んで問1~3に答えなさい。
出典:渋澤健『SDGs投資 資産運用しながら社会貢献』朝日新書、2020年による。ただし、出題の都合上、一部を省略し、また表記を改めたところがある。 (設問内容不明) |
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教育学部(学校推薦型) | 課題文読み取り型 | 問題. 次の文章を読んで設問に答えなさい。
出典:佐藤学『第四次産業革命と教育の未来――ポストコロナ時代のICT教育』岩波書店、2021年(ただし、出題の都合上、一部改変した)。 (設問内容不明) |
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農学部(学校推薦型) | 課題文読み取り型・教科型 | 問題は共通問題2題と、学科によって異なる問題1題。
【共通】 問題1. 次の文章を読み、以下の問いに答えなさい。 出典:串田孫一『生きるための思索』社会思想社1965年による。ただし、出題の都合上、一部を省略し、また表記を改めたところがある。 (設問内容不明) 問題2. 次の文章を読み、以下の問いに答えなさい。 出典:Woteki, C. “The Rad to Pollinator Health”, Science, 341, 695, 2013による。ただし、出題の都合上、一部を省略し、また表記を改めたところがある。 (設問内容不明) 【植物生命科学科】 問題3. 次の文章を読み、以下の問いに答えなさい。 出典:ソーア・ハンソン著、黒沢令子訳『種子』白揚社、2017年による。ただし、出題の都合上、一部を省略し、また表記を改めたところがある。 (設問内容不明) 【応用生物化学科】 問題. 次の文章を読み、以下の問いに答えなさい。 出典:井村裕夫『人はなぜ病気になるのか』岩波書店、2001年による。ただし、出題の都合上、一部を省略し、また表記を改めたところがある。 (設問内容不明) 【森林科学科】 問題. 次の文章を読み、以下の問いに答えなさい。 出典:太田猛彦『森林飽和 国土の変貌を考える』NHK出版、2012年による。ただし、出題の都合上、一部を省略し、また表記を改めたところがある。 (設問内容不明) 【食料生産環境学科 農村地域デザイン学コース・食産業システム学コース】 問題. 次の文章を読み、以下の問いに答えなさい。 出典:高橋昌一郎『ノイマン・ゲーデル・チューリング』筑摩書房、2014年による。ただし、出題の都合上、一部を省略し、また表記を改めたところがある。 (設問内容不明) 【食料生産環境学科 水産システム学コース】 問題. 次の文章を読み、以下の問いに答えなさい。 出典:ポール・グリーンバーグ著 夏野徹也訳『鮭鱸鱈鮪 食べる魚の未来: 最後に残った天然食料資源と養殖漁業への提言』地人書館、2013年による。ただし、出題の都合上、一部を省略し、また表記を改めたところがある。 (設問内容不明) 【動物科学科】 問題. 次の問1~3に答えなさい。 問1. 環境問題、特に地球温暖化の視点から「牛のゲップ(あい気)」は悪影響を及ぼすものとして扱われてきている。主にゲップに含まれるメタン排出量に起因しているわけであるが、「温暖化を抑制するため、あなたは肉を食べるのをやめますか?」といった内容の記事を見かけることもある。このことについてあなたの考えを理由とともに述べ、どのように対処すべきであると考えるか、200字内で説明しなさい。 問2. 近頃の新聞や雑誌には「SDGs」というワードが良く見られる。Sustainable Development Goalsの略であるが、このSustainableの意味について、あなたの解釈はどのようなものですか?動物科学分野での例を挙げ、200字以内で説明しなさい。 問3. 最近、日本でも「代替肉」を扱う店舗が増えてきた。代替肉は大きく2つに分けられる。一つは「培養肉」、もう一つは「植物性タンパク質をベースにした肉」である。培養肉はまだ研究段階であるが、植物性タンパク質をベースにした肉は種々開発され、すでに店舗に並んでいるところもある。これからの日本市場における「代替肉の将来性」について、あなたの考えを300字以内で述べなさい。 |
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2021 | 人文社会学部(一般後期) | 課題文読み取り型 | 問題1. 苔野一徳『「学校」をつくり直す』を読んで、
(1)本文内容について記述。 (2)(1)を踏まえて自分の意見を数百字で記述する。 問題2. 専攻課程によって異なる。 【人間文化課程】 無観客であっても、芸術を上演したりスポーツをプレーしたりすることが、地域社会にもたらす影響について、自分の考えを600-800字以内で記述。 【地域政策課程】 レジ袋の有料化について、自分の意見を600-800字以内で記述。 |
教育学部(一般後期) | 課題文読み取り型 | 田中茂樹「『関係ない話』の効用」を読んで、
問題1. 本文内容を記述。 問題2. 問題1を踏まえて自分の意見を数百字で記述する。 |
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農学部(一般後期) | 課題文読み取り型 | 問題1. 養老孟司「ヒトはなぜゴキブリを嫌うのか?~脳化社会の生き方~」を読んで、
①本文内容について記述。 ②①を踏まえて自分の意見を数百字で記述する。 問題2. 横田修一「化学依存型農業と有機・環境保全型農業は両立できるか」を読んで、 ①本文内容について記述。 ②①を踏まえて自分の意見を数百字で記述する。 |
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人文社会学部(学校推薦型) | 課題文読み取り型 | 問題. 九州大学ソーシャルアートラボ編『ソーシャルアートラボ――地域と社会をひらく』を読んで、3つの設問に答える。設問内容は不明。 | |
教育学部(学校推薦型) | 課題文読み取り型 | 問題. 津守真著『子どもの世界をどうみるか 行為とその意味』を読んで2つの設問に答える。設問内容は不明。 | |
農学部(学校推薦型) | 課題文読み取り型・教科型 | 問題は共通問題2題と、学科によって異なる問題1題。
【共通】 問題1. ジャン=アンリ・ファーブル著、奥本大三郎訳『完訳 ファーブル昆虫記 第1巻上』を読んで、4つの設問に答える。設問内容は不明。 問題2. M. A. Altieri, C. I. Nicholls; The adaptation and mitigation potential of traditional agriculture in a changing climateを読んで、4つの設問に答える。設問内容は不明。 【植物生命科学科】 問題. ステファノ・マンクーゾ、アレッサンドラ・ヴィオラ著、久保耕司訳『植物は〈知性〉を持っている』を読んで、3つの設問に答える。設問内容は不明。 【応用生物化学科】 問題. 藤原晴彦著『染色体の端を守る“動く遺伝子”』(「日経サイエンス」9月号より)を読んで、3つの設問に答える。設問内容は不明。
【森林科学科】 問題. 大森康彦著『「森を歩く」の2011年における意味を考える』(『森林科学』64,2012年より抜粋)を読んで、3つの設問に答える。設問内容は不明。 【食料生産環境学科 農村地域デザイン学コース・食産業システム学コース】 問題. 生源寺眞一、太田寛行、安田弘法共編『農学が世界を救う!―食料・生命・環境をめぐる科学の挑戦』を読んで、5つの設問に答える。設問内容は不明。 【食料生産環境学科 水産システム学コース】 問題. 阿部周一編著『サケ学入門――自然史・水産・文化』を読んで、4つの設問に答える。設問内容は不明。 【動物科学科】 問題. 林良博、高槻成紀著『ヒトと動物――野生動物・家畜・ペットを考える』を読んで、3つの設問に答える。設問内容は不明。 |
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2020 | 人文社会学部(一般後期) | 課題文読み取り型 | 問題1. 千野帽子著『物語は人生を救うのか』を読んで設問に解答。設問内容は不明。
問題2. 渡辺一史著『なぜ人と人は支え合うのか』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 |
教育学部(一般後期) | 課題文読み取り型 | 問題. 伊藤亜紗著『目の見えない人は世界をどう見ているのか』を読んで2つの設問に答える。設問内容は不明。 | |
農学部(一般後期) | 課題文読み取り型 | 問題1. 山極寿一『科学技術発展のリスク AI社会、新たな世界観を』(朝日新聞2018年8月8日)を読んで設問に解答。設問内容は不明。
問題2. 中屋敷均著『科学と非化学 その正体を探る』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 |
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人文社会学部(学校推薦型) | 課題文読み取り型 | 問題. 三井誠著『ルポ 人は科学が苦手 アメリカ「科学不信」の現場から』を読んで設問に解答。設問数・設問内容は不明。 | |
教育学部(学校推薦型) | 課題文読み取り型 | 問題. 井出英策、宇野重規、坂井豊喜、松沢裕作著『大人のための社会科―未来を語るために』を読んで、2つの設問に答える。設問内容は不明。 | |
農学部(学校推薦型) | 課題文読み取り型・教科型 | 問題は共通問題2題と、学科によって異なる問題1題。
【共通】 問題1. 寺田寅彦著『藤の実』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 問題2. S. Fowler, R. Roush, J. Wise; Concepts of Biologyを読んで設問に解答。設問内容は不明。 【植物生命科学科】 問題. 園池公毅著『光合成とは何か 生命システムを支える力』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 【応用生物化学科】 問題. 赤坂甲治著『新しい教養のための生物学』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 【森林科学科】 問題. 四手井綱英著『森林はモリやハヤシではない 私の森林論』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 【食料生産環境学科 農村地域デザイン学コース・食産業システム学コース】 問題. 農村環境改善整備センター編『農村環境整備の科学』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 【食料生産環境学科 水産システム学コース】 問題. 秋道智彌、角南篤『日本人が魚を食べ続けるために』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 【動物科学科】 問題. 宮下直 他 著『生物多様性概論』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 |
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2019 | 人文社会学部(一般後期) | 課題文読み取り型 | 問題1. 井上章一著『日本の醜さについて:都市とエゴイズム』を読んで設問に解答。設問内容は不明。
問題2. 橋本健二著『新・日本の階級社会』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 |
教育学部(一般後期) | 課題文読み取り型 | 問題. 山崎亮著『コミュニティデザインの時代』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 | |
農学部(一般後期) | 課題文読み取り型 | 問題1. 松尾義之著『日本語の科学が世界を変える』を読んで設問に解答。設問内容は不明。
問題2. 寺田寅彦著『寺田寅彦全集第五巻』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 |
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人文社会学部(学校推薦型) | 課題文読み取り型 | 問題. 井出英策、宇野重規、坂井豊喜、松沢裕作著『大人のための社会科―未来を語るために』より、井出英策『ニーズ――税を「取られるもの」から「みんなのたくわえ」に変える』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 | |
教育学部(学校推薦型) | 課題文読み取り型 | 問題. 大月敏雄著『町を住みこなす――超高齢社会の居場所づくり』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 | |
農学部(学校推薦型) | 課題文読み取り型・教科型 | 問題は共通問題2題と、学科によって異なる問題1題。
【共通】 問題1. 栗原聡ほか著『人工知能と社会 2025年の未来予想』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 問題2. D. J. Rawn; Biochemistry, International Editionを読んで設問に解答。設問内容は不明。 【植物生命科学科】 問題.日本植物整理学会編『これでナットク! 植物の謎 part2 ふしぎと驚きに満ちたその生き方』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 【応用生物化学科】 醤油や味噌の製造に必要な麹菌の培養に関するリード文(A4用紙 1枚程度)を読んで設問に解答。 問題1. 醤油や味噌のうま味成分のひとつはアミノ酸の一種であるグルタミン酸である。醤油や味噌に含まれるグルタミン酸はどのように生成されるか、本文に即した製造工程から考えて100字以内で説明しなさい。 問題2. 下線部①の酵素について、下記の文章の空欄(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)に適切な用語を入れなさい。 酵素は生体内で起こるさまざまな生体反応を促進する(ア)である。酵素の主な成分は(イ)質であり、無機触媒にはない以下のような特徴がある。第一に、酵素はそれぞれ決まった物質にしか作用しない。この性質を、酵素の基質(ウ)という。第二に、一般の化学反応は高温ほど反応速度が大きくなるが、酵素反応はある温度を超えると反応速度が急激に(エ)する。第三に、酵素反応は反応が起こる水溶液の(オ)濃度の影響を受ける。 問題3. 味噌や醤油は、一般的な微生物にとって増殖に適した環境ではない。本文の記述を参考にして、その理由を2つ述べなさい。 問題4. 蒸した米に麹菌を増殖させたものは米麹と呼ばれる。ご飯に米麹と水を加えて保温したものは保温前と比べてどんな味がするか、理由を含めて100字以内で述べなさい。 問題5. 和食文化を若い世代に継承していくためにはどのような方策が有効か、あなたの考えを200字以内で述べなさい。 【森林科学科】 問題. 日本自然保護協会著『増えすぎるシカの問題に新たな手法で挑む!シカと人の未来のための日本初の新プロジェクト』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 【食料生産環境学科 農村地域デザイン学コース・食産業システム学コース】 問題. 久馬一剛著『士とは何だろうか?』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 【食料生産環境学科 水産システム学コース】 問題. 川島秀一著『海と生きる作法 ― 漁師から学ぶ災害観』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 【動物科学科】 問題. 市瀬史著『「人工冬眠」への挑戦』を読んで設問に解答。設問内容は不明。 |
2019-2022年度の岩手大学の小論文傾向
小論文の傾向
小論文の入試傾向をまとめると以下のような表になります。
入試の種類 | 学部 | 出題傾向 |
一般入試後期 | 全学部 | 本文内容の要約とそれに基づいて自分の意見の記述。 |
学校推薦型入試 | 人文学部、教育学部 | 地域社会の現状の読み解きや、科学など人の思考に関する問題。 |
農学部 | 共通問題2題と、各専攻で1題。共通問題2題は生物に関する文献と英語の文献で、専攻問題1題は各専攻内容に関わる文献。 |
対策
設問内容不明の年度や入試種別もありますが、設問は2-3題です。本文の要約と、それに基づいて自分の意見を記述する問題がメインです。
第1問は、国公立(文系)が第一志望の生徒なら対策は非常にしやすいです。一般入試前期で国公立大学を受験する際に二次対策として現代文の記述問題対策をしているはずです。本文の要約はそれとほぼ同じです。本文を読みながらメモを取ったりして内容を整理しながら読んでいると思います。
その整理された内容を文字にすれば要約になります。文字にする練習ぐらいでこの設問はクリアできます。
第2問は、通常の課題文型の小論文です。本格的な小論文の対策が必要です。小論文の書き方についての教材や文系学部のネタ本などを読んで実際に書いてみましょう。自分なりに書けたら、それを必ず誰かに添削してもらってください。自分で添削しようとがんばる受験生もいますが、オススメできません。小論文は「他人がそれを読んで論旨に納得できるかどうか」がポイントです。他人に読んでもらって初めて「納得できるかどうか」が分かります。
「納得させやすい書き方」というのもあります。そうした書き方を学び、書いてみて、本当にそうなっているかを確認してもらってからが、小論文レベルアップのチャンスです。
また、農学部の学校推薦型入試のように専門分野の興味を問う問題が出ることもあります。受験を考えている人はこの問題が気になるかもしれませんが、必要以上に気にしなくてもいいでしょう。満点を取りに行く入試ではありませんし、合否の分かれ目は「要約」と「それに基づいた自分の意見記述」だと思われます。この2つを重点的に対策しつつ、志望学部の小論ネタ本を読むなどして、大まかに知識を入れておきましょう。
逆に、この専攻分野に即した設問が得意な受験生は要約問題に注意が必要かもしれません。「自分の意見記述」と「専攻分野の内容」が書きやすい受験生は、要約に苦手意識を持ってしまう傾向があります。
要約問題は多くの受験生が高得点を狙いにくる設問と思われます。対策をすればするほど高得点を取りやすくなる設問です。出題テーマによる得意・不得意が比較的分かれにくいです。安定して高得点を狙える設問と言えます。
それに対して専攻分野の内容についての問題は、テーマによって当たり外れが出ます。逆転が狙える一方、得点源にできるかどうか不安定な設問とも言えます。要約問題の対策を疎かにしないように意識しましょう。
小論文の書き方についてはこちらでも紹介しています。
手早く合格を取れる小論文の書き方とは?塾関係者が例文付きで解説!
まとめ
いかがでしょうか。岩手大学を受験予定の受験生は、国語や理科など、普段の勉強にひと工夫くわえておくと小論文対策にもなります。国語の本文読解後にポイントを箇条書きにしたり、流れをメモしてみて、解説と照らし合わせると本文要約の良い練習にもなります。入試傾向が一定なので、対策もしやすい入試だと言えます。
小論文の対策は大抵、入試3か月前からで間に合いますが、もっと準備期間を必要とする大学もあります。いつから受験対策を始めればいいかご不安な方は、ぜひ弊社のホームページをご覧ください。