【2022年版】【大学別】甲南大学の過去2年分の小論文傾向

大学入試改革により、2021年度入試より小論文を入試科目として採用する大学が急増しました。実際にどういうテーマが出題されていたのかを紹介します。今後の受験勉強にぜひご活用ください。

2021-2022年度の甲南大学の小論文テーマ

2021年度から2022年度の甲南大学の小論文テーマ一覧は以下のとおりです。

年度 学部・学科

(試験種別)

小論文の種類 テーマ
2022 文学部・

(公募推薦)

課題文読み取り型 問題1. 佐々木雄大「受肉せざるもの ぬいぐるみの現象学」(『ユリイカ』769号、2021年)を読んで設問に解答。

問1、2. 漢字の読み書きの問題。

問3. 本文内容の一部について説明をする問題。(人形と似ぐるみの違いなど。)

問4. 本文内容をもとに自身の意見を記述する問題。

問題2. 松沢裕作『生きづらい明治社会』(岩波ジュニア新書、2018年)を読んで設問に解答。

問1. 本文内容を要約する問題。

問2. 問1の内容を踏まえて、自身の意見を記述する問題。

2021 文学部・

(公募推薦)

課題文読み取り型 問題1. 以下の文章を読んで、問に答えよ。

出典:佐藤卓己「輿論と世論 日本的民意の系譜学」新潮選書、2008年、第7章『東京オリンピック――世論の第二次聖戦』から抜粋。

問1. 波線部(1)~(4)のカタカナを漢字に改めよ。

問2. 波線部(5)、(6)の漢字の読み方をひらがなで記せ。

問3. 1964東京オリンピック開催をめぐる下線部(A)「新聞輿論とテレビ世論の動きについて」について、輿論と世論の違いに留意しながら、文章中で述べられている内容を200字以内(横書き)で要約せよ。その際、ふりがなを使用してもよい。

問4. 1964年当時の下線部(B)「「直接的な」参加経験」について、あなたの考えを300字以内(横書き)で述べよ。

問題2. 子どもの貧困と子ども食堂について、以下の新聞記事と三つの図表((表1、図1、図2)を合わせたときに読み取れることを300字以内(横書き)で書け。

本文出典:朝日新聞2020年3月15日朝刊(名古屋)から抜粋

表1・図1出典:厚生労働省(2020)「Ⅱ各種世帯の所得等の状況」『2019年国民生活基礎調査の概況』

図2出典:農林水産省(2020)「子供食堂の課題」『子供食堂向けアンケート調査集計結果』

2021-2022年度の甲南大学の小論文傾向

小論文の種類は2年とも課題文読み取り型で、設問傾向も同じでした最初に漢字の設問があり、続いて本文内容をまとめる設問、最後に本文内容を参考に自身の考えを記述する問題です。

甲南大学の講評にもありますが、「書く」ためにはまず「読む」力が必要です。評論文の読解をするなどして、読む力を普段から高めるようにしましょう。

スマホの活用で漢字に弱い受験生が増えていますが、漢字を知っているだけで文章は読みやすくなります。漢字を勉強する際にその意味や成り立ちから覚えるようにしてみましょう。

また、字数は300字と小論文入試としては短めです。それだけに、字数が足りないとほかの受験生にくらべて致命的なマイナスになりかねません。要約でも自分の意見の記述でも、270字以上は書けるように練習しておきましょう。

小論文の書き方についてはこちらでも紹介しています。
小論文の書き方 手早く合格を取れる小論文の書き方とは?塾関係者が例文付きで解説!

まとめ

いかがでしょうか。甲南大学の小論文入試は傾向が毎年同じなうえに、具体的で書きやすいテーマばかりです。そのぶん、構成の緻密さや結論の合理性が高いレベルで求められます。

 

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