中学受験では面接試験が実施されることがあります。勉強が得意な方であっても対策不足で不合格になるケースも珍しくありません。志望校への合格率を高めるためには面接対策が不可欠です。そこで今回は、中学受験の面接対策を質問例や服装、マナーまで含めて徹底解説します。中学受験で面接を受ける方は本記事をマニュアルとしてぜひご活用ください。
目次
中学受験の面接とは?
中学受験では、国語・算数・理科・社会といった教科の試験が実施されますが、中には面接試験を実施する学校も少なくありません。大学受験で行われる総合型選抜入試のように、多面的な評価をして学校に相応しい児童生徒を確保したい狙いがあるのでしょう。
面接試験は学校によってルールが異なります。中学校生活への抱負を聞かれたり、シンプルに自己アピールを求められたりするのが一般的です。単に特技や長所、体験をアピールするだけでなく、英語によるアピールを求める学校も見受けられるようになりました。
面接形式は子ども一人で受ける個人面接、複数の子どもが一緒に受けるグループ面接、保護者も参加する親子面接などに分かれます。
中学受験の面接を突破するには、早い段階で試験内容を把握して対策することが肝心です。
中学受験の面接対策における質問例と回答
中学受験の面接対策として最も重要なのが質問例を想定しておくことです。質問例を想定して事前に回答を準備しておけば、冷静に受け答えができるでしょう。
ここでは、中学受験の面接における代表的な質問例をいくつかピックアップして回答も含めてご紹介します。
質問例1.志望動機
中学受験の面接における質問として多いテーマは志望動機についてです。志望動機が薄いと勉学に励んでもらえないように思われてしまい、学校側としては合格を出しづらいといえます。志望校には夢や目標を実現できる環境が整っていることについて熱意を持って伝えましょう。
Q.なぜうちの学校を受験したのですか?志望動機を教えてください。
A.私は将来海外の難民支援に携わるお仕事に就き、世界平和に貢献できればと思っています。そのため、いち早く外国語を学べる環境を探していたところ、御校の高等部では海外の高校への留学制度があることを知り、興味を持ちました。また、御校ではキリスト教教育にも力を入れており、聖書の授業も行われています。外国語だけでなくより良い生き方を学ぶことで、世界平和に貢献するためのヒントが得られるのではないかと考えるようになり、御校を志望しました。
質問例2.自己アピール
中学受験の面接では自己アピールをさせる質問も想定しておく必要があります。合否のポイントは、学校側にとって入学させるメリットを感じさせる回答をすることです。「この生徒が入学してくれれば学校がよくなりそう!」と思わせることができれば合格の可能性が高まります。
Q.小学校で勉強以外に力を入れたことは何ですか?
A.環境委員会のリーダーとして学校の美化に努めました。教室が汚くなってしまう理由は、教室で発生するゴミの量が多いことだと思っていました。そこで、学校全体で各クラスのゴミの量を計測して学内新聞で取り上げ、最も少なかったクラスを表彰する取り組みを提案しました。委員会を担当くださっている先生から、学校全体でゴミの量が減ったという報告を受け、今後も取り組みを継続していくことになっています。課題に対して原因を予想して、具体的な解決策を実行したという経験は、問題解決力を養うよいきっかけになりました。学校の美化に貢献できたことは私の誇りです。御校でも私の経験を活かして環境美化に貢献して参ります。
質問例3.長所・短所
中学受験の面接では長所・短所を質問されることも多いです。長所を一言で答えるだけでは、根拠がなく信用してもらえません。具体的なエピソードもセットで伝えましょう。短所についてはマイナスイメージを払拭するために、失敗から学んで成長できた点に触れるのがポイントです。
Q.小学校での生活を振り返って、あなたの長所はどんなところだと思いますか?
A.長所は正義感が強いことです。クラスで掃除をさぼる生徒がいれば、しっかり取り組んでもらうようにお願いします。反発されることもありましたが、会話を重ねる中で仲良くなり、一緒に掃除をしてくれるようになったこともありました。正義感が評価されたのかわかりませんが、担任の先生から学級委員に指名いただいたこともあります。
Q.短所についても教えてください。
A.短所は責任感が強すぎることです。クラスで魚を飼育していて、それぞれの生徒が順番に餌やりをするルールとなっていました。体調が悪い日があったので学校を休もうとしましたが、餌やりをクラスメートに交代してもらうのは悪いと思い、無理に登校したところ体調が悪化して早退してしまいました。結果、餌をやるのを忘れてしまい、魚には悪いことをしました。自分だけでは責任を果たせないことがあることを知り、必要に応じて周囲を頼ることの重要性に気づきました。
中学受験の面接対策に欠かせないマナー
中学受験の面接対策における質問例をご紹介しました。ただ、質問例を知ってうまく回答できるように準備しても、面接官に失礼な振る舞いをすれば不合格になることもあります。
最低限、面接で求められるマナーについて把握しておきましょう。その点、必ず押さえておくべきルールが入退室のマナーです。
入室の流れと退室の流れは下記の通りです。
①部屋に入る前に3回ノックする
②「どうぞ」と聞こえるまで待つ
③ドアをゆっくり開ける
④入る前に「失礼します」と言ってからお辞儀をする
⑤ドアを閉めるようにしながら部屋に入る
⑥正面を向いて直立する
⑦「どうぞ」と言われたら椅子に向かって進み横に立つ
⑧「おかけください」といわれたら「失礼します」と言って座る
⑨面接を受ける
⑩椅子から立って「本日はお時間をいただきありがとうございました」とお礼を言う
⑪部屋から出る前に「失礼します」と言ってお辞儀をする
⑫ていねいにドアを開けて外に出てからしっかり閉める
ドアを閉めて入るときは背を向ける形になっても問題ありません。
椅子の横に立って待機するのが大きなポイントです。座る前に「お名前をお願いします」などと自己紹介を求められるケースも想定されます。
面接官の指示を聞く前に動作することがないように、常にゆっくりな行動を意識しましょう。
中学受験の面接対策に関する服装・髪型
中学受験の面接は基本的に学校が定めるルールに従います。
一般的には、普段通学時に着用している制服が許容されることが多いです。中には制服だけでなく私服を認める学校も見受けられます。
髪型に関しては男子生徒の場合は、短めにしておくと清潔感が出やすいです。前髪が目にかからないようにしたり、耳が見えるようにしたりしておくと、爽やかに見えるでしょう。
女子生徒の場合は、髪が長いようであれば控えめな色のヘアゴムで髪をまとめます。奇抜なカチューシャやリボンなどの装飾は避けたほうが無難です。
一般常識を守りさえすれば、服装・髪型で落とされる可能性は低いといえますが、最低限入学後に校則違反をしないという安心感が伝わる身なりにしてみてください。
中学受験の面接を練習するには?
中学受験の面接は一人では練習できません。家族や友人などに面接官をお願いすることはできます。しかし、質問者が合否のポイントを理解していない場合、形式上の練習になって対策にならないでしょう。
中学受験の面接を練習するのであれば、入試の専門家から模擬面接を受けるのが合理的です。
おすすめの練習方法としてオンライン家庭教師の利用が挙げられます。
オンライン家庭教師であれば、面接試験の専門家からパソコンを通して自宅で面接の練習を受けられます。校舎や会場に行く必要もありません。受験勉強で忙しい小学生でも、勉強の合間にスケジュールを組んで練習できるのが便利です。
Axisのオンライン家庭教師では、好きな時間に受験の専門家とつながれる映像通話システムを用意しており、スムーズに面接対策を行えます。年々、面接対策にご利用いただく機会が増えてきました。面接対策だけでなく科目の受験指導を受けることも可能です。
中学受験の面接を練習してみたい方、科目の授業を受けてみたい方は無料体験への参加をご検討ください。
まとめ
中学受験の面接で質問される内容についてご紹介しましたが、合格するには面接官の意図を見抜くことが重要です。
ただ、大学生や大人ですら就職面接の質問で意図を見抜けないこともあります。人生経験が少ない小学生が自力で意図を見抜くのは難しいでしょう。
ですが、入試の専門家から面接対策を受けることで、小学生でも意図を理解して回答できるようになります。中学受験の面接対策に不安がある方は弊社ホームページにて。