四天王寺中学校は大阪府大阪市天王寺区に位置する私立女子中学校です。
本記事では、学校の概要から偏差値、入試情報、進学実績まで幅広く解説し、中学受験を目指す方々に必要な情報を提供します。
四天王寺中学校の魅力や特徴を深掘りし、合格に向けた具体的な対策方法も詳しく紹介します。
目次
四天王寺中学校の基本情報
四天王寺中学校は1922年に創立され、長い歴史と伝統を誇る私立女子校です。聖徳太子が創建した四天王寺に位置し、その歴史的背景からも独自の教育理念が根付いています。
所在地は大阪府大阪市天王寺区にあり、交通の便も良いため、通学環境も整っています。学校周辺には図書館や公園があり、学習環境を支える施設も充実しています。
教育方針としては、聖徳太子の理念に基づき、円満な人間性、確かな学力、そして個性の伸長を重視しています。また、多彩な教育プログラムを通じて、生徒一人ひとりの可能性を最大限に引き出す教育を提供しています。
学校概要と特徴
四天王寺中学校の建学の精神は、「帰依渇仰(きえかつごう) 断悪修善(だんなくしゅぜん) 速証無上大菩提処(そくしょうむじょうだいぼだいしょ)」であり、全ての生きとし生けるものが、仏教に帰依し、深く信じ、悪を断ち、善を修め、速やかに仏の悟りを得て、その境地に達することのできる場所を意味します。
学園訓は以下の通りです。
一、和を以て貴しとなす
一、四恩に報いよ(四恩:国の恩・父母の恩・世間の恩・仏の恩)
一、誠実を旨とせよ
一、礼儀を正しくせよ
一、健康を重んぜよ
教育方針としては、知性(将来希望する世界で活躍できる力)・和の心(円満で深い人間性)・感性(個性を伸長)を育むこととしています。
四天王寺中学校では、最難関国公立大学文系・理系、海外大学進学を目指す「英数Sコース」、最難関国公立大学文系・理系進学を目指す「英数コース」、医歯薬系大学進学を目指す「医志コース」、世界を目標に見据えたアスリート&アーティストを目指す「文化・スポーツコース」といった、複数コースが設けられており、生徒の多様なニーズに応えることができます。
上記のコースの充実度を裏付けるように、保護者からの声では、四天王寺中学校の教育方針やカリキュラムの質の高さが評価されています。
生徒からの口コミでは、学校生活が充実しており、友人との交流や部活動が楽しいとの意見が多く見られます。また、教師のサポートが手厚く、学習面でも安心感があるとの声もあります。卒業生からは、四天王寺中学校で培った学力や人間性がその後の進学やキャリアに大きく役立ったとする感想が多く寄せられています。
学校沿革と所在地
四天王寺中学校・四天王寺高等学校の母体である学校法人四天王寺学園は、1922年(大正11年)の聖徳太子1300年御忌記念事業に際し、当時の世相に鑑み社会に資する女性の育成を目的として、天王寺高等女学校を創立したことに始まります。1947年(昭和22年)に学制改革に伴い、現在の四天王寺中学校が設立されました。
四天王寺中学校は大阪市天王寺区四天王寺に位置し、大阪メトロ「四天王寺前夕陽ヶ丘駅」から徒歩5分程度という好立地にあります。ターミナル駅のJR「天王寺駅」からも徒歩10分程度での通学が可能であり、公共交通機関を利用すれば、非常に便利な環境です。四天王寺の境内に隣接しており、所在地がわかりやすくなっています。
入試情報
2025年度の入試情報は以下の通りです。
試験の種類 | 4教科型受験 | 3教科型受験 | |
募集人員 | 英数Sコース/約40名 英数コース/約170名 医志コース/約40名 文化・スポーツコース/約20名 | ||
募集コース | 英数Sコース、英数コース、医志コース | 英数Sコース、英数コース、医志コース | 文化・スポーツコース |
試験内容 | 国語(60分120点)・算数(60分120点)・理科(40分80点)・社会(40分80点) ■得点換算 【英数Sコース、英数コース(専願・併願 共通)出願】 ①受験者の得点を次の(ア)~(ウ)の方法で計算 (ア)4教科(国語・算数・理科・社会)の合計得点(400点満点) (イ)国語・算数・理科の合計点を1.25倍した得点(400点満点換算) (ウ)国語・算数・社会の合計点を1.25倍した得点(400点満点換算) ②受験生の(ア)~(ウ)の得点を比較して、高得点の方をその受験生の得点とする 【医志コース 出願】 ①受験者の得点を次の(ア)(イ)の方法で計算 (ア)4教科(国語・算数・理科・社会)の合計得点(400点満点) (イ)国語・算数・理科の合計点を1.25倍した得点(400点満点換算) ②受験生の(ア)(イ)の得点を比較して、高得点の方をその受験生の得点とする |
国語(60分120点)・算数(60分120点)・理科(40分80点) ■得点換算 【英数Sコース、英数コース(専願・併願 共通)、医志コース 出願】 国語・算数・理科の合計点を1.25倍した得点(400点満点換算) |
国語(60分120点)・作文(40分80点)・面接(受験者と保護者) ※文化・スポーツコース受験者は、他のコースへの変更なし |
注意点 | ※出願は「英数Sコース」・「英数コース」・「医志コース」・「文化・スポーツコース」出願後のコース変更なし ※英数Sコース受験生は、その合格点に達していなくても、英数コースの合格点に達していれば、英数コースへの変更合格とする ※英数コース出願者のみ「専願・併願」の募集を行う 英数コース専願受験生は、専願ラインを設定して判定 専願者:入学試験に合格すれば本校へ入学することを約束した者 ※医志コース受験生は、その合格点に達していなくても、英数コースの合格点に達していれば、英数コースへの変更合格とする ※文化・スポーツコース志願者は、アスリートやアーティストへの道を究めようとする児童対象 |
偏差値情報
四天王寺中学校の偏差値はおおよそ58〜68程度とされています。偏差値はコースごとに異なり、受験生にとって重要な指標となります。英数コースでは偏差値58程度、英数Sコースでは64程度、医志コースでは68程度と設定されており、各コースで高い学力が求められます。
偏差値は年々変動する可能性があるため、最新のデータを常に確認し、受験対策に活かすことが重要です。学校の公式発表や予備校の資料を参考にすることをおすすめします。
英数Sコース
高い学力と豊かな人間性、主体性を身につけた広い視野をもつ人物になるための英数Sコースは、偏差値64程度とされています。
「S」はSTEAM教育の頭文字に由来しており、多彩な英語プログラムを展開し、語学力、読解力を磨き、数学を通じて論理的に物事を考え理解できる力を養成し、高レベルの授業を受け、最難関国公立大学文系・理系、海外大学進学を目指すコースです。
英数コース
6年間の全人教育を礎に社会の多様なリーダーになるための英数コースは、偏差値58程度とされています。
「きちんと理解してから次のステップへ進む」指導を実践し、最難関国公立大学文系・理系進学を目指すコースです。
医志コース
強い使命感、高い倫理観を備えた医療者になるための医志コースは、偏差値68程度とされています。
6年間を通して高いレベルの「学びの質と量」を維持し、強い使命感と高い倫理観を備えたうえで、医歯薬系大学への進学を目指すコースです。
大阪府内での偏差値比較
四天王寺中学校の偏差値は大阪府内で見てもトップクラスに位置しており、2014年に開設された医志コースが、学校全体の偏差値を向上させています。大阪府のみならず、全国的にも偏差値の高い学校で、かなりの学習量と質を求めて勉強しないと合格は難しいと言えるでしょう。
中学校進学後の学習について
進学後の学習ポイントや使用教科書などは、以下をご確認ください。
進学実績
進学実績は四天王寺中学校・高等学校の強みの一つであり、多くの生徒が国公立大学や有名私立大学への合格を果たしています。特に医学部進学者数においては高い実績を誇っています。
具体的には、毎年多くの生徒が難関大学に合格しています。また、国際的な視野を持った生徒も多く、海外の大学への進学実績も増加傾向にあります。
国公立大学では、東京大学、京都大学などの最難関大学の他、大阪大学、神戸大学、北海道大学、一橋大学、国際教養大学、東京都立大学、大阪公立大学など有名難関大学への合格者を多数輩出しています。
私立大学では、早稲田大学、慶應義塾大学、東京理科大学、上智大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学、関西学院大学、関西大学、同志社大学、立命館大学など、東西の有名難関校への合格実績が多数あります。
特筆すべきは医学部の合格者の多さと、海外大学への合格者が見られることです。
大阪大学、神戸大学、大阪公立大学、京都府立医科大学、奈良県立医科大学、慶應義塾大学、藤田医科大学、川崎医科大学などの大学へ医学部医学科の合格者を輩出しており、海外大学の合格実績は、グラスゴー大学、ブリストル大学、シェフィールド大学、東北師範大学、ハンガリー国立大学、チェコ国立大学などが見られます。
これらの合格実績は、医志コースなど各コースのカリキュラムが優れていることの証明にもなっています。
まとめ
四天王寺中学校は高い学力水準と充実した教育環境を提供し、多くの優秀な生徒を育成しています。
入試対策としては、最新の偏差値データを基にした学習計画の立案や、過去問の活用が重要です。また、専願・併願の選択や効果的な塾選びも合格への鍵となります。入試説明会などに参加して、最新の情報を集めることも重要です。
口コミや評判、進学実績についても詳しく解説し、保護者や受験生が四天王寺中学校を選ぶ際の重要な情報を提供しました。学校の実際の魅力を理解し、最適な進学先の選択に役立てていただければ幸いです。
受験対策には以下の記事も参考にしてみてください。