「偏差値はどうやって計算するの?」「80点取ったのに偏差値が低いのはなぜ?」と疑問に思ったことはありませんか?
偏差値は単なるテストの点数ではなく、受験者全体の中で自分がどの位置にいるのかを表す数値です。そのため、平均点やテストの難易度が違っても実力を比較できます。
この記事では、偏差値の意味や、偏差値の求め方(計算式)をはじめ、計算例、偏差値ごとの目安、模試によって偏差値が変わる理由まで、初心者にもわかりやすく解説します。
偏差値とは?
偏差値とは、受験者全体の中で自分がどの位置にいるかを表す数値です。
具体的には、「平均との差を、ばらつき(標準偏差)で割って基準化し、平均を50にそろえた数値」です。点数の高低をそのまま表すのではなく、集団内での相対的な位置を示します。
偏差値は、テストの難しさや受験者のレベルが違っても、自分が集団の中でどのくらいの位置にいるのかを比べられる指標です。
点数は「何点取れたか」を表す数値ですが、偏差値は「周りと比べてどれくらいできたか」を表します。
ポイントは、平均との差だけで判断しないことです。例えば平均との差が10点でも、みんなの点数がほとんど同じテストなら大きな差になります。一方で、点数に大きなばらつきがあるテストでは、同じ10点差でもそれほど大きな差にはなりません。
そのため偏差値は、平均との差だけでなく、点数のばらつき(標準偏差)も考慮して計算されます。計算した値を「平均が50になるように」調整することで、テストが違っても実力を比較しやすくしているのです。
点数ではなく順位を表しているため、 難しいテストでも、簡単なテストでも比較できます。
例えば以下の例だと、80点の方が良さそうに見えます。
テストA(難易度:難): 自分は 60点(学年平均:40点)
テストB(難易度:易): 自分は 80点(学年平均:85点)
ですが、平均との差を見ると難しいテストは+20点、簡単なテストは−5点 となります。つまり、本当は60点の方が優秀である場合があります。
偏差値は、このような点数だけでは分からない実力を表してくれます。
偏差値50
偏差値50は、ちょうど平均点を取った人を表します。
偏差値は50を中心に作られているため、偏差値60なら平均より上、偏差値70ならかなり上位、偏差値40なら平均より下という見方になります。
偏差値60・70
偏差値を見ると、自分が受験者全体のどれくらいの位置にいるかも分かります。
偏差値帯における、おおよその上位からの割合と、立ち位置のイメージです。
| 偏差値 | 上位からの割合 | 100人中の中での立ち位置イメージ |
| 75 | 上位 約 0.6% | 100名中 1位(トップクラス) |
| 70 | 上位 約 2.3% | 100名中 2〜3位(超難関レベル) |
| 65 | 上位 約 6.7% | 100名中 6〜7位 |
| 60 | 上位 約 15.9% | 100名中 16位前後(上位層) |
| 55 | 上位 約 30.9% | 100名中 31位前後 |
| 50 | 中央(約 50.0%) | 100名中 50位(ぴったり平均) |
| 45 | 下位 約 30.9%(上位 69.1%) | 100名中 69位前後 |
| 40 | 下位 約 15.9%(上位 84.1%) | 100名中 84位前後 |
| 35 | 下位 約 6.7%(上位 93.3%) | 100名中 93位前後 |
一般的な模試では、偏差値60を超えると上位層と言われます。
偏差値の求め方(計算式)
偏差値は、次の計算式で求められます。
偏差値=(自分の得点-平均点)÷標準偏差 ×10+50
この式では、「自分の得点 」「平均点」 「標準偏差(点数のばらつき) 」の3つが必要です。
ポイントは、平均との差だけではなく、受験者全体の点数のばらつき(標準偏差)も考慮していることです。
計算例:自分の得点70点・平均点50点・標準偏差10の場合
(70−50)÷10×10+50 = 2×10+50 =70
偏差値70となります。つまり、このテストでは平均よりかなり高い成績だったことがわかります。
標準偏差とは?
偏差値の計算で最も難しく感じるのが「標準偏差」です。
標準偏差とは、受験者の点数がどれくらい散らばっているかを表す数値です。
標準偏差が小さい例:「60、58、57、56、55、54、53」
標準偏差が大きい例:「95、82、70、56、42、28、10」
小さい例は、みんな同じような点数なので、5点違うだけでも順位は大きく変わります。
大きい例は、点数がバラバラなので、10点違っても順位はそれほど変わりません。
そのため、同じ10点アップでも偏差値の上がり方はテストによって違うということが起こります。
標準偏差の求め方(計算式)
標準偏差は、分散の平方根(ルート)を取って求めます。少し難しく感じられますが、計算の流れは4ステップです。
点数のばらつきが「60、58、57、56、55、54、53」で、自分の点数が56点だった時の計算例を挙げてみます。
①平均点を求める
(60+58+57+56+55+54+53)÷7=56なので、平均点は56点です。
②各自の点数から平均点を引く(平均との差を求める)
| 点数 | 平均点 | 平均との差 | 備考 |
| 60 | 56 | 4 | |
| 58 | 56 | 2 | |
| 57 | 56 | 1 | |
| 56 | 56 | 0 | (自分) |
| 55 | 56 | -1 | |
| 54 | 56 | -2 | |
| 53 | 56 | -3 |
それぞれの点数の、平均との差は「4、2、1、0、-1、-2、-3」となります。
③差をすべて2乗して平均を出す(分散)
個々のデータと全体の平均値との差(偏差)を2乗して足し合わせ、データの個数で割って求める分散を利用します。
「4×4、2×2、1×1、0×0、-1×-1、-2×-2、-3×-3」のように、それぞれの平均点からの点数の差を2乗すると、「16、4、1、0、1、4、9」となります。
「16、4、1、0、1、4、9」をすべて足すと、35になりますので、35÷7(データの個数)=5と計算します。
④最後に平方根(√)を取る
√5 ≒ 2.24 標準偏差は2.24となります。
平方根を取ることで、数値が「点数」と同じ単位に戻り、比較しやすくなります。

自分で偏差値を計算する方法
学校のテストなどで全員の点数が分かる場合は、自分でも偏差値を計算できます。
手元に「自分の点数」「平均点」「標準偏差」の3つがあれば、すぐに偏差値を出すことができます。
点数のばらつきが「60、58、57、56、55、54、53」で、自分の点数が58点だった時の偏差値の出し方を考えてみましょう。
【計算の条件】
自分の点数:58点
テストの平均点:56点
点数の標準偏差:2.24
公式に数値をあてはめて計算してみます。
-
平均との差を出す ➔ 58 – 56 = 2
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標準偏差で割る ➔ 2 ÷ 2.24 = 0.89
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10倍して50を足す ➔ (0.89 × 10) + 50 = 58.9
この場合、あなたの偏差値は「58.9」となります。
模試によって偏差値が違う理由
同じ実力でも、進研模試、河合模試、駿台模試など、模試によって偏差値が変わることがあります。
その理由は、受験者(母集団)のレベルがそれぞれ違うためです。
難関大学志望者が多い模試では、周りのレベルも高いため偏差値は低めに出ます。逆に幅広い受験生が受ける模試では、高めに出ることがあります。
そのため、違う模試同士で偏差値を比較してはいけません。
偏差値を上げる3つの勉強法
偏差値を効率的に伸ばすためには、まず自身のレベルや志望校に合った同じ模試を継続して受け、ライバルとの位置関係を正確に把握することが重要です。
学習面では、基礎を徹底的に固めた上で、標準問題や応用問題を確実に得点源にすることで、平均点との差を広げて偏差値を大きく引き上げることができます。
また、模試の後は点数そのものに一喜一憂するのではなく、「知識不足」「解法不足」「時間不足」「ケアレスミス」といった失点原因を徹底的に分析し、解き直しを行うことが不可欠です。もし自分一人での分析や対策に不安がある場合は、専門のアドバイザーや教育サービスを活用することも有効な手段となります。
志望校・自身のレベルと同じ模試で比較する
模試が違えば偏差値も変わるため、必ず同じ模試で比較しましょう。
偏差値、難易度の高い学校を目指すときは、模試受験者のレベルが高い模試を選んで受験するようにすると、受験本番のライバルとの実力が明確に比較できます。
標準問題を確実に取る
正答率30〜50%程度の問題を取れるようになると、平均点との差が広がり、偏差値も伸びやすくなります。もちろん、基礎問題を間違えないようにするのは言わずもがなです。
応用問題の正答率を上げれば、さらに偏差値は上がってくるでしょう。
模試は「点数」より「失点原因」を分析する
点数が悪いことを考えるよりも、まずは失点した原因を分析しましょう。考えられる失点原因は、知識不足、解法不足、時間不足、ケアレスミスです。
失点の原因を分析し、同じミスを繰り返さないことが偏差値アップへの近道です。模試の解きなおしが重要だと言われるのはこのためです。
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よくある質問(FAQ)
Q:平均点だけで偏差値は計算できますか?
A:できません。
偏差値を求めるには、平均点に加えて標準偏差も必要です。
Q:偏差値は100を超えることがありますか?
A:理論上は可能ですが、通常の模試ではほとんどありません。一般的には20〜80程度に収まります。
Q:偏差値はマイナスになることがありますか?
A:理論上はありますが、実際の試験ではほぼありません。
Q:偏差値が同じなら実力も同じですか?
A:同じ模試・同じ母集団であれば、ほぼ同じ位置にいると考えられます。ただし、異なる模試同士では単純に比較できません。
Q:内申点と偏差値の違いはなんですか?
A:内申点は、学校の通知表をもとにした評価です。学力や授業態度などによって点数が決まり、高校受験の評価項目として利用されます。
大学受験の場合は、学校推薦型選抜や総合型選抜で、内申点に近い意味の「評定」平均が選考に活用される場合があります。
偏差値は、テストや模試で自分が全体の中でどのくらいの位置にいるかを表す数値です。
内申点について知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
内申点とは?いつの成績が評価される?計算方法や上げ方、裏技なども解説!
まとめ
偏差値は、テストの点数ではなく、受験者全体の中での相対的な位置を示す指標です。
この記事のポイントを振り返りましょう。
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偏差値の計算式は「(得点−平均点)÷標準偏差×10+50」
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偏差値50は平均点を取った人を表す
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偏差値60は上位約16%、偏差値70は上位約2%が目安
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模試によって母集団が異なるため、偏差値は変わる
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偏差値は順位を知るだけでなく、今後の学習計画を立てるための重要な指標
偏差値を正しく理解することで、模試の結果を単なる数字ではなく、「どこを伸ばせば志望校に近づけるか」を考える材料として活用できます。志望校合格を目指すためにも、点数だけでなく偏差値や失点原因にも注目し、日々の学習改善につなげていきましょう!









