本記事では、三重県四日市市に所在する海星中学校の偏差値や入試情報をはじめ、学校生活や教育方針、進学実績などの重要なポイントを整理してご紹介します。
受験生や保護者の方が知っておきたい情報を記載していますので、志望校選びや中学受験対策に役立てば幸いです。
海星中学校(三重)の基本情報
海星中学校・海星高等学校は、三重県にあるエスコラピオス学園が運営する、男女共学中高一貫の私立学校です。
2021年4月から六年制コースと3年制高等学校の国際数理コース(新設)、進学特別コースにおいて男女共学を実施しています。海星中学校から入学する方は、六年制コースになります。
中高一貫教育を導入しており、特に長期的な視点で基礎力から応用力まで体系的に学習できる体制が整っています。基礎学力を身につけたうえで、高等学校へスムーズに進学できるメリットがある点も見逃せません。
学校概要と特徴
建学の精神を「キリスト教的世界観にのっとり、人類普遍の価値を尊重する人格を形成し、合わせて高尚かつ有能な社会の成員を育成する」こととしており、教育方針を以下6点挙げています。万人を愛し、奉仕と献身の精神をもち、社会に貢献する人物の育成を目標にしています。
・規律を守るしつけ教育
・信念を育てる教育
・上級進学をはかる教育
・家庭的な理解と信頼に立つ教育
・国際的視野を持つ教育
・たくましさを育てる教育
・自由と責任を尊重する独特の生徒指導
キリスト教に基づいた「こころの教育」では、宗教教育や朝の黙想を行います。「学習指導」はe-learningの導入の他、職員室の質問スペースや、図書室の開放など、学習スペースが充実していることが特徴として挙げられます。「探究学習・探究活動」では、企業へのインターンやによる企業探究、現地研修の訪問先で抱えている社会問題や環境問題に関心をもち、現状の課題と問題解決への糸口を考察する現地研修があります。
海星中学校では、英語教育に特に力を入れているカリキュラムを導入することが多く、ネイティブ教員による英会話や異文化理解プログラムが充実しています。国際的な視野を早期に育むことに繋がっています。
そのひとつに、海星オリジナルプログラム「KEEP」があります。土曜日授業の中で「KAISEI SATURDAY ENGLISH COURSE」が定期的に実施され、対象は6年制コースの中学1年生から高校1年生で、学年の枠を超えて英語のGradeでクラスを編成します。主に英語の4技能を鍛え、英語検定への対応力も養います。授業は確かな指導力を身につけたネイティブ講師バイリンガル講師によって行われます。
海星中学校は総じて口コミ評価が高い傾向にあり、学習指導だけでなく面倒見の良さやきめ細かなサポート体制が評価されています。特に、担当教員との距離が近いと感じる生徒や保護者の意見が目立ちます。
卒業生からは、高校や大学へ進学した際の基礎学力の確かさや、コミュニケーション能力の高さが評価されているとの声が寄せられています。在学中に培った自主性や探究心が役立ったという意見もあります。
学校沿革と所在地
海星中学校が属するエスコラピオス学園は、1597年にローマにおいて聖ヨセフ・カラサンスによって創立された、世界的なカトリック修道団体であるエスコラピオス会によって設立された歴史ある団体です。
1955年(昭和30年)に学校法人エスコラピオス学園海星高等学校が開校され、翌年1956年(昭和31年)に学校法人エスコラピオス学園海星中学校が開校しました。
海星中学校は、三重県四日市市追分に所在します。最寄りの四日市あすなろう鉄道内部線「追分駅」から徒歩約5分に位置しており、「近鉄四日市駅」からはバス路線も整備されています。比較的閑静な住宅街にありながら、主要道路からも近いためアクセスは良好です。
入試情報
2025年度の入試情報は以下の通りです。
募集人員 | 中学・高校 特別教育(6年制一貫)コース 80名(女子・男子) | ||
募集方式 | 特別選抜(帰国生を含む) | 前期入試(帰国生を含む) | 後期入試(帰国生を含む) |
募集基準 | 専願のみ | 専願のみ | |
試験内容 | 【A方式】 国語(40分) 算数(40分) 面接 【B方式】 国語(40分) 英語(40分) 面接 |
【選択科目(英語)なし】 国語(50分) 算数(50分) 理科・社会(60分) 【選択科目(英語)あり】 国語(50分) 算数(50分) 理科・社会・英語(90分) |
【A方式】 国語(40分) 算数(40分) 自己PR 【B方式】 国語(40分) 英語(40分) 自己PR |
特典 | *基準に達した者には、奨学生として奨学金(月額25,000円)を支給 (高校生になると、就学支援金の支給額によって、奨学金が変動する場合あり) *合格者で、出願時、実用英語検定2級(又は同等の英語資格)以上を取得している者には奨学金(月額25,000円)を給与 (高校生になると、就学支援金の支給額によって、奨学金が変動する場合あり) *出願時、英検資格等の申請があれば、優遇される場合あり |
*出願時、英検資格等の申請があれば、優遇される場合があります。 *基準に達した者には、奨学生として奨学金(月額25,000円)を給与 (高校生になると、就学支援金の支給額によって、奨学金が変動する場合あり) |
*出願時、英検資格等の申請があれば、優遇される場合があります。 |
偏差値情報
海星中学校の偏差値は、おおよそ46前後とされています。年度や受験形態によって若干の変動がありますが、いずれも地域内で中堅の水準といわれています。
年度によっては多少の上昇や下降が見られることもありますが、地域の受験者数や他校との競合関係、入試方式の改定などが影響するため、過去数年分のデータを総合的に見る必要があります。
保護者説明会や学校公開日などで提供される資料には、より詳細な情報が掲載される場合があります。実際の入試状況を踏まえて偏差値を捉えると、より的確な受験対策を立てられるでしょう。
三重県内での偏差値比較
三重県における海星中学校は、県内の私立校の中では中堅レベルと位置づけられることが多いです。志望校選択の際には、偏差値だけでなく、校風や教育内容も合わせて検討することが大切です。
偏差値はあくまで難易度の目安の一つにすぎません。他校と比較するときは、通学時間や部活動の充実度、カリキュラムの特徴など、総合的な視点で学校を判断することが求められます。
中学進学後の学習について
進学後の学習ポイントや使用教科書などは、以下をご確認ください。
進学実績
大学進学の実績に関しては、系列の高校を経て地方国公立大学や有名私立大学に多数進学している傾向があります。地域の有力大学への指定校推薦枠を持っている場合もありますので、生徒の将来の選択肢は幅広いでしょう。
国公立大学では、名古屋大学、三重大学、東京外国語大学、名古屋工業大学、静岡大学、琉球大学、鳥取大学、愛知県立大学、釧路公立大学、神戸市外国語大学、都留文科大学、滋賀県立大学など、旧帝大や地方の有名大学への進学実績が見られます。
私立大学では、上智大学、南山大学、東京理科大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、法政大学、関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学、京都産業大学、近畿大学、龍谷大学、学習院大学、愛知大学、中京大学、名城大学など、東西の有名大学の他、名古屋の大学への合格実績も見られます。海外大学への推薦制度があることもあり、海外の大学へ進学する学生も一定数存在します。
海星中学校・高等学校はカトリックミッションスクールであるため、カトリック系大学の南山大学や上智大学へ特別入試枠を持っています。特に南山大学とは提携校入試制度があり、高大連携のプログラムに参加した生徒が1年半のプログラムを修了すると、その学科に対する提携校入試の条件を満たしたこととなり、南山大学への進学を有利に進めることができる制度です。
まとめ
海星中学校を志望する際は、第一にしっかりと偏差値に見合った学力をつけることが大切です。そのうえで、学校独自の科目別出題傾向・対策を計るための入試過去問対策や、面接対策などを進めることで、合格可能性を大きく高めることができます。いずれにせよ、こまめな情報収集がカギとなります。
最終的には、学校との相性や校風も大切なポイントです。オープンキャンパスや説明会へ足を運び、自分自身が身を置きたい環境かどうか、確かめることをおすすめします。
受験対策には以下の記事も参考にしてみてください。