中学校の中間テスト・期末テスト対策は、多くの中学生やその保護者の方にとって心配の種ではないでしょうか。特に中間テスト・期末テストの後は、「テスト結果がやばい」「テストの点数がやばい」などのやばいという声がよく聞こえてきます。今回は、公立中学校の「オンライン家庭教師だからできる、本当に成果の出る中間テスト・期末テスト対策の仕方」についてまとめました。小学校から中学校に上がる人も、すでに中学校で中間テスト・期末テストを経験している人も参考にしていただき、次の中間テスト・期末テストから点数アップを果たしましょう。
目次
公立中学校の中間テスト・期末テスト対策がうまくいかない理由
ベネッセの調査(「子どもの生活と学びに関する実態調査2015-2017」)によると、中学3年生の3人に2人が「この成績ではダメだ」と感じています。なぜそんな状況になってしまうのでしょうか。項目ごとに以下にまとめました。
学校の課題に追われる
最近の公立中学生は学校からの課題が多いです。答え合わせも含めて大量の課題をこなし、期限までに提出しないといけません。それをしないと、高校受験で必要な内申点が低くなってしまいます。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、内申点は高校受験の合否にかなり大きく関わります。しかもほとんどの都道府県では、中学1年生から高校受験の合否に内申点を用います。つまりほとんどの小学生は、中学校に入って2-3か月目に、高校受験の合否に影響を与える最初の局面を迎えるわけです。
課題提出はこうした内申点の大きく関わります。多くの地域でその提出日が中間テスト・期末テストの当日に設定されています。そのため、中間テスト・期末テストが近づくにつれて、「中間テスト・期末テストの勉強」と「提出物の仕上げ」の両方をやり切らなくてはいけなくなります。結果、「提出物の仕上げ」だけして終わりになる中学生が毎年たくさんいます。
勉強計画を立てられない
前述のように、ほとんどの中学生は、中間テスト・期末テストのたびに提出課題とテスト対策に追われます。ところが、中学校では中間テスト・期末テストの日が2週間~1か月近く前に発表されています。これほどの期間があれば、計画的に勉強すれば大丈夫なのでは?と感じる人も多いでしょう。実は同じことを多くの中学生も感じています。
コクヨが2020年に行った調査(『中高生の学びに関する実態調査レポート』)では、「勉強計画を立てるべき」と思っている中学生は91.4%もいます。「勉強計画を立てる必要性」を9割の中学生が理解しています。ところが、実際に勉強計画を立てられている中学生はその半分(46%)しかいないそうです。
また、さらに言うと、学校や塾にはカリキュラムがあります。カリキュラムというのは「勉強計画」です。つまり学校も塾も「勉強計画」を立てているのに、9割の中学生は「勉強計画を立てるべき」と感じています。
どういうことかと言うと、ほとんどの中学生は、学校や塾以外に「自分専用の勉強計画が必要」と感じているのです。ここにヒントがあります。
本当に成果の出る中間テスト・期末テスト対策とは?
では自分専用の勉強計画はどのように立てればいいのでしょうか。また、立てた勉強計画をどのように実行し続けられるでしょうか。キーワードは「テストの見直し」と「SLEs(持続可能な学習環境)」です。
前回テストの見直しをする
テストの見直しはほとんどの人が実行していると思います。ところが、ほとんどの人が「次のテスト対策に活かせる見直し」ができていません。テストの答案用紙と問題用紙を見ながら、テストの2週間前までに下記の手順で分析してみましょう。これから中学校に上がる人は、小学校のテストや宿題で同じように分析してみてください。
①テストでの自分の間違い方を確認する
①-1. 間違いの多い大問を探す
大問ごとに範囲が決まっていますから、これだけですべき対策が見えてくるときもあります。
①-2. 間違い方を確認する
次に、どういう間違い方をしたかを振り返ります。英単語のつづり間違い、数学の計算間違い、公式の覚え間違いなどです。文章題で間違った場合でも、計算で間違えている場合もありますから、解説と見比べながら丁寧に見直してください。
①-3. 間違った理由を探す
間違い方が分かれば、なぜそうした間違い方をしているのかを探します。ここが一番難しいです。「自分は間違った理由を分かっている」と思っている人も多いのですが、きちんと分かっている人はほとんどいません。
例えば、算数や数学の計算問題で間違えたとき、生徒本人は「ケアレスミスだった」「答えを見たら解き方が分かった」「解きなおしをしたら正解できたからもう大丈夫」と判断しがちです。ところが、ほとんどの中学生はその後も同じ間違い方を繰り返します。これには理由があります。
計算間違いを繰り返す中学生の大半は、「計算の仕方を誤解している」のです。「誤解」ですから、本人は「理解できている(理解できた)」と思ってしまっています。解説と自分の答案を細かく照らし合わせて確認しましょう。
これらの作業は時間がかかります。時間をかけてでも行いましょう。それだけ重要です。
②テストでの自分の得点源を確認する
自分の強みが何なのか、何で点数を稼いでいるのかも非常に重要なポイントです。
「計算は得意だけど文章題が苦手だから文章題の勉強を集中的にがんばった。その結果、文章題が10点上がって計算で20点下がった。」
という、気の毒な生徒もたくさん見てきました。「苦手を克服する」というのは一般的によく言われる学習方法です。ですが、一般論の学習アドバイスを愚直に実行した結果、中間テスト・期末テストの点数が下がってしまっています。
得点源の確認方法はシンプルで、正解の多い大問を探しましょう。語句を問う問題をすべて正解していれば、「次のテストでも語句問題で満点を取ろう」と意識できます。これで得点源での取りこぼしを減らせます。
正解している問題を探すというのは気持ちのいい作業です。ぜひ、自分自身をほめながら問題をピックアップしましょう。
テスト2週間前から提出物を活用する
前述の作業で、「間違った理由」と「得点源」が分かりました。この2点を押さえれば「自分専用の勉強計画」が出来上がります。勉強の仕方はとても単純です。この2点に該当する問題や箇所をいつもより多く勉強してください。
テスト勉強に使う教材は、やはり提出物が一番良いです。テスト勉強と提出物の仕上げを一度に行えます。
まずは、提出物は中間テスト・期末テストの2週間前までには終えましょう。テスト範囲の最後の方は一部予習になります。ラスト2週間で提出物をさらに2周します。どうしても復習中心に勉強したい人は、学校の進度に合わせて既習範囲を3回ずつ解きながら提出物を進めてください。
提出物は大問ごとか1ページごとに答え合わせとやり直しをしてください。このときに「間違った理由」と「得点源」の分析結果を活用します。
数学の「間違った理由」が「計算の仕方が分かっていなかったから」なのであれば、計算の仕方を意識しながらワークの該当箇所を2回解きましょう。いつも2回解いているなら、3回解きましょう。
また、英語の「得点源」が「教科書の新出表現」なのであれば、同じく2回解きましょう。いつも2回解いているなら、同じく3回です。
2回解く、3回解くと言われると、「2倍、3倍の時間がかかるから大変そう」と感じるかもしれません。やってみると分かりますが、2倍、3倍もかかりません。2回解いてもせいぜい1.3倍くらいです。3回解いても1.5倍くらいです。
一度解き方が分かった問題をまた解くだけですから、簡単に解けるのです。繰り返し解いて、繰り返し正解をしてください。どう解けば正解するか分かっている状態でテストに臨みますから、テストでも非常に解きやすくなります。
まとめ
いかがでしょうか。成績を上げるには「自分の強み・弱みを知ること」が第一歩です。その分析の精度次第で、次回のテスト対策の効果が格段に変わります。学校や塾の先生が口酸っぱく「テストの見直しをしよう!」と声をかけるのはそういう理由です。
とはいえ、一人ではうまくいかない場合も多いと思います。成績を上げたい、勉強をうまくやりたい場合は弊社のホームページをご覧ください。