高槻中学校は大阪府高槻市にある男子・女子共学の中高一貫校で、近年は進学実績や活発な部活動など、多方面で注目を集めています。特に難関大学への進学を視野に入れたカリキュラムと手厚い学習サポート体制が整っており、受験を検討するご家庭が増えているのが特徴です。
この記事では、高槻中学校とはどのような学校なのか、そして入試情報や、偏差値、進学実績などを解説します。
多面的な情報を知ることで、受験に向けた最適な準備や、進学後のイメージをつかみやすくなるはずです。中学受験に向かう受験生や保護者の皆さまにとって、志望校を選定する有益な情報となっていれば幸いです。
高槻中学校の基本情報
1940年に設立された高槻中学校は、長い歴史を持つ伝統校として大阪府高槻市に根差してきました。中高一貫校として、6年間を通じて生徒の学力と人間力をバランス良く育むことに力を入れています。近年ではSSH（スーパーサイエンスハイスクール）やSGH（スーパーグローバルハイスクール）など先端的な取り組みを行い、難関大学への進学を志す生徒にも対応した教育体制を整えています。
学校概要と特徴
高槻中学校の建学の精神は、「国家・社会を担う人物の育成」であり、校訓を「真面目に、強く、上品に」としています。「知・徳・体」の調和の取れた全人教育、という教育理念を掲げており、育てたい「10の資質」として、以下を挙げています。
【個人の能力や思考】
・全体を見渡して判断し、主体的に行動する力
・論理的に思考し、日本語および英語で表現する力
・自己管理能力
・創造性（知識や情報を発展的に活用する力）
【他者との関係】
・多様な他者を理解し思いやる力
・コミュニケーション力
・コラボレーション力（チームワーク）
【社会や文化との関係】
・国際社会の持続的発展や平和に貢献しようとする意志
・日本の伝統・文化を尊重する心
・倫理観
高槻中学校の使命や教育方針を理解する生徒を欲しており、以下アドミッション・ポリシーから求める生徒像が見えてきます。
・学力が優秀で知的好奇心が豊かな生徒
・自分で考え、積極的に行動できる生徒
・人間尊重の精神を持ち、社会貢献の意識が高い生徒
高槻中学校の中高一貫教育では、6年間を通じた体系的な学習計画が魅力です。「グローバル教育」と「先端サイエンス教育」を軸としており、高い英語運用能力と、最先端の理系研究で活躍できる人材を育てるカリキュラムが構築されています。
入学者全員が「GLコース」に所属し、中3になると中1・2年の総合成績と本人の希望に基づいて、「GAコース」、「GSコース」、「GLコース」に分かれるのが、高槻中学校の特徴です。
学校沿革と所在地
高槻中学校の歴史は、1940年（昭和15年）に文部省から旧制高槻中学校の設置が認可されたところからスタートします。その礎は、1927年（昭和2年）に開校された大阪高等医学専門学校（のちの大阪医科大学）であり、1948年(昭和23年)に学制改革により高槻高等学校も開校されます。
歴史ある学校ですが、近年は国際交流プログラムなど、時代のニーズに合わせたカリキュラム改革を積極的に行っています。
大阪府高槻市沢良木町に位置し、最寄り駅からもアクセスが良く、阪急高槻市駅から徒歩約7分、JR高槻駅からは徒歩約16分と、通学に便利な立地です。周辺には学習塾や商業施設などが点在しており、放課後の自主学習や息抜きの場所にも困りません。
入試情報
2025年度の入試情報は以下の通りです。
| 試験の種類 | Ａ日程入試 | 英語選択型入試 | Ｂ日程入試 |
| 募集人員 | 男子：約100名 女子：約80名 |
男女：若干名 | 男子：約60名 女子：約30名 |
| 試験科目・ 時間・配点 |
出願時に次のいずれかを選択 【４教科型】 国語（60分・120点）算数（60分・120点）理科（40分・80点）社会（40分・80点） ※３教科のみの受験は認めない【３教科型】 国語（60分 ・120点）算数（60分 ・120点）理科（40分 ・80点） |
国語（60分 ・120点）算数（60分 ・120点） 英語筆記（40分 ・100 点）英語リスニング（30分 ・60点） ※国語・算数はＡ日程と共通の問題 |
国語（60分 ・120点）算数（60分 ・120点）理科（40分 ・80 点） |
| 判定方法 | 400 点満点で判定 ※３教科型・４教科型の区別なし 【４教科型】 ①②③のうち最も高い点数で判定 ①４教科の合計点 ②国語・算数・理科の合計点×1.25 ③国語・算数・社会の合計点×1.25 【３教科型】 ３教科の合計点×1.25 |
400点満点で判定 | 320点満点で判定 |
偏差値情報
高槻中学校の偏差値はおおむね61〜64程度とされています。受験科目によって多少の変動はありますが、総じて高い難易度といえます。受験生の多くは将来、難関国公立大学や医学部医学科、主要私大を目指すため強力なライバルが多く、学習計画をしっかり立てて取り組むことが大切です。
大阪府内での偏差値比較
高槻中学校は、関西でもトップクラスの偏差値帯に位置しています。大阪星光中学校や清風南海中学校などが、比較される傾向にあります。
この偏差値帯の学校を志望校と考える方は、早い段階から受験対策を始めるケースが多く見られます。基本的な知識の定着に加え、応用問題の演習や過去問対策など、幅広い準備が必要になるでしょう。
中学校進学後の学習について
進学後の学習ポイントや使用教科書などは、以下をご確認ください。
進学実績
高槻高等学校では生徒を募集しておらず、高槻中学校の内部進学者のみになります。
全国の難関大学へ多くの合格者を輩出していますが、その数が高槻中学校・高槻高等学校での先生による指導、つまり中高一貫の6年間教育が優れていることの裏付けになっています。
国公立大学では、東京大学、京都大学などの最難関大学の他、大阪大学、神戸大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、九州大学、国際教養大学、大阪公立大学など有名難関大学への合格者を多数輩出しています。
私立大学では、早稲田大学、慶應義塾大学、東京理科大学、上智大学、関西学院大学、関西大学、同志社大学、立命館大学、大阪医科薬科大学など、東西の有名難関校への合格実績が多数あります。
特筆すべきは国公立大学の医学部医学科の合格者数で、大阪大学や神戸大学、名古屋大学、大阪公立大学などの難関大学医学部医学科への合格者も見られます。
まとめ
高槻中学校は、全人教育を目指す教育理念のもと、偏差値60台前半〜中盤というレベルの高さと豊かな学校生活が両立した魅力的な中高一貫校です。SSH、SGHといった先進的な取り組みやコース制の導入により、生徒一人ひとりの興味や目標に合わせた学びが可能となっています。また、部活動や行事を通じて仲間との絆を深めながらリーダーシップ経験を積める点も大きな特徴です。入試難易度は高いですが、将来の進路や学習機会を視野に入れた学校選びをする中で、高槻中学校という学校は魅力的な選択肢の一つであると言えるでしょう。
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