愛光中学校は、愛媛県松山市に位置するカトリック系の私立中高一貫校で、高いレベルの学習環境と寮生活の充実度が特徴的です。創立以来、学力向上と人間形成に力を注ぎ、多くの難関大学や医学部医学科への合格実績を誇ります。
本記事では、愛光中学校の基本情報、偏差値や進学実績などについて詳細に解説します。口コミや評判も踏まえつつ、志望校として検討する際のポイントをわかりやすくまとめていますので、中学受験の参考になれば幸いです。
愛光中学校の基本情報
愛光中学校は1953年に創立され、カトリックの価値観をもとに人格の成長と知性の育成を目指してきました。中高一貫体制を採用しているため、中学から高校へのスムーズな学習ステップが用意されており、高い進学実績を支える土台となっています。
学校概要と特徴
愛光中学校・高等学校は、愛媛県松山市に校舎を構える男女共学の併設型中高一貫校です。創立当初から『輝く知性と曇りなき愛』『愛（Amori）と光（Lumen）の使途たらんこと！』を教育理念に掲げており、生徒一人ひとりが豊かな人間性を身につけることを重視しています。「深い知性と高い徳性」を身につけることと、「人間は他人のために存在する」という言葉そのままに生きることのできる人間を育てることを目標としています。カトリック校ならではの宗教行事や、倫理観と人間力を育むプログラムが特徴です。
カトリックの価値観に基づく教育が行われることで、生徒は学業だけでなく、人としての在り方や道徳観も育んでいます。定期的に行われる行事や祈りの時間などを通じて、自分自身や他者を大切にする姿勢が育まれ、より深い学びへと結びついています。中高一貫校としてのメリットも大きく、6年間を通じてしっかりと学力と人格を磨くことができます。
愛光中学校の特色として挙げられるのが寮生活です。学習・生活の両面でサポートを行い、集団生活を通じた自立心や協調性の育成に力を入れています。家から通いにくい遠方の生徒にとっては通学時間を学習や休息に充てることができるため、保護者からの評価も高いです。また、寮内では夜の自習時間が設けられるなど、勉強に集中できる環境が整備されている点も大きなメリットといえます。
費用面の話だと、授業料の他、寮生活では年間の寮費や食費などが必要になります。一方で、通学時間が大幅に削減できるため、学習時間や睡眠時間をしっかり確保しやすい点が寮生活の大きな利点です。部屋の形態は学年によって異なり、共同生活の中で協調性やリーダーシップを身につける良い機会でもあります。
愛光中学校の口コミでは、進学実績や寮生活への評価が特に多く見られます。学校側のきめ細かな指導と全寮制がもたらす結束力が、多くの合格実績に結びついているとの意見が多いようです。
学校沿革と所在地
愛光中学校（愛光学園）は1953年（昭和28年）に１学年の生徒数100名の男子校からスタートしました。その後1956年（昭和31年）に愛光高等学校が発足し、最初の寮も完成しています。愛媛県内の他の学校と比較しても、歴史ある学校だと言えるでしょう。その後、2002年（平成14年）に女子の受け入れを始めて男女共学化、現在に至ります。
愛光中学校・高等学校は、愛媛県松山市衣山に校舎を構えているためアクセスが良好です。最寄りの西衣山駅からは徒歩約10分程度で、公共交通機関を利用する生徒も多く見られます。校舎は市街地に近いものの、敷地内は落ち着いた環境が保たれており、学習に集中できる雰囲気が整っています。
入試情報
2025年度の入試情報は以下の通りです。
| 募集人数 | 200名 |
| 内容・時間 | ■３教科型 国語（120点・60分） 理科（80点・40分） 算数（120点・60分） ■4教科型 国語（120点・60分） 理科（80点・40分） 算数（120点・60分） 社会（80点・40分） |
| 試験会場 | 愛光学園（本校）・東京・大阪・福岡 ※いずれか1会場のみ受験可 |
2025年度に女子寮が初めて開設されることもあり、特に四国内の女子の志願者が増える傾向が予想されます。ただし、2025年度現在、女子寮の定員は男子寮ほど多くありません。
偏差値情報
愛光中学校の偏差値はおおよそですが64～68前後とされています。偏差値にばらつきがあるのは、合格最低点が「本校」受験と、「東京・大阪・福岡」受験で変わるためだと推測されます。本校受験以外の方が、偏差値が高くなる傾向が見られます。
同じカトリック系の私立中学や地元の有名校と比べても、愛光中学校の偏差値は群を抜いており、難関校として知られています。全寮制のメリットや独自の宗教教育の存在がほかの学校との差別化要因となり、より学習に集中できる環境を求める受験生から支持を得ています。
愛光中学校を受験するのであれば、早めの対策が必要になってくるでしょう。学習塾や家庭教師などを検討しても良いかもしれません。
なお、偏差値はあくまでも合格可能性の目安であり、実際の入試は過去問対策や各科目の得意不得意によって大きく変動する点には留意しておきましょう。
愛媛県内での偏差値比較
偏差値は学校の学力レベルを測る一つの指標ですが、愛光中学校は県内トップクラスに位置づけられています。全国的にも上位の偏差値帯に位置付けられています。大手模試が算出する数値では、若干の上下幅はあるものの、長期的に見れば安定感があり、受験生からの信頼も高いです。
中学進学後の学習について
進学後の学習ポイントや使用教科書などは、以下をご確認ください。
進学実績
愛光中学校が高い偏差値帯を維持している背景には、徹底した教育方針と優れた指導体制、そして目覚ましい進学実績があります。
進学先の愛光高等学校では高校２年生で文系・理系のクラス分けが行われます。年度によって変動がありますが、学年の約３分の２が理系、３分の１が文系を選択する傾向があるようです。国公立の医学部を考えて理系を選択する生徒も多いようです。その選択が大学の進学実績に大きくかかわっていると言えるでしょう。
授業内容の質も高く、基本的な事項から高度な応用問題まで体系的にカバーしているため、生徒の学力が確実に伸びやすい環境です。寮生活での学習サポートが進学実績に寄与している部分もあるでしょう。
国公立大学では、東京大学、京都大学の最難関大学を筆頭に、一橋大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、九州大学、横浜国立大学、神戸大学の実績があります。
私立大学では、慶応義塾大学、早稲田大学、東京理科大学、中央大学、上智大学、青山学院大学、同志社大学、立命館大学、関西学院大学など、東西の難関有名大学へ多くの合格者を輩出しています。
特筆すべきは医学部医学科への合格者の多さで、国公立・私立ともに合格者の数は全国トップクラスです。学年によっても異なりますが、およそ生徒の３分の１が医学部を目指すようです。
最難関大学や、医学部医学科などの合格者は、全国主要都市部のトップ校と並ぶ合格実績を誇ります。そのことが、愛媛県内はもちろん県外から愛光中学校を志望する方が多くなっている理由の一つです。
まとめ
愛光中学校は、カトリック校としての道徳教育と高い学力水準を同時に実現しており、全寮制を含む充実した環境が学習意欲をかき立てます。偏差値は全国的に見ても上位クラスであり、高度な授業やサポート体制が整っているため、難関大学や医学部医学科を目指す生徒にとって大きなアドバンテージとなるでしょう。
一方で、寮生活の寮費など家庭にかかる負担は無視できません。学校側のサポートなどをしっかり確認しつつ、通いやすい生活スタイルを選ぶことが大切です。進学実績、寮の魅力、そして授業の質が高く評価される一方、個々の家庭の状況や生徒本人の特性に合うかどうかをよく見極めて検討するのが望ましいでしょう。
受験対策には以下の記事も参考にしてみてください。
小学生が後悔しない塾の選び方ランキング！ 塾選びで失敗しないためのポイントは？【お悩み診断付き】
