同志社香里中学校の偏差値や入試情報など、幅広い観点からご紹介します。受験生や保護者の方が押さえておきたいポイントをまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
大阪府寝屋川市にある同志社香里中学校は、同志社系列の一貫教育を活かした進学実績が期待できる点でも注目されています。
本記事が、中学受験の志望校の判断材料の一つになれば幸いです。
同志社香里中学校の基本情報
同志社香里中学校は、大阪府寝屋川市に位置する私立の共学中高一貫校です。開校以来、生徒一人ひとりの自主性や責任感を育んできました。豊富な学校行事や部活動を通じて、学業とともに人間力を成長させる環境が整っている点が大きな特徴といえます。
さらに、高大接続校としての強みをいかし、受験対策だけでなく幅広い視野を養う教育を実践しているのもポイントです。全校的に主体的な学びを奨励する風土があるため、生徒同士の相互刺激も活発に行われています。自由と規律が両立する学校文化が、多様な才能を伸ばす土台になっています。
学校概要と特徴
同志社は、1875年の同志社英学校開校以来、今日に至るまで「良心之全身ニ充満シタル丈夫(ますらお)」を世に送り出すことを目指してきたキリスト教主義学校です。同志社香里中学校・高等学校は、現在その同志社の精神を唯一大阪で体現する学校になります。
同志社香里中学校は3つの主義を掲げています。
キリスト教主義:隣人愛の精神を学び、いかに生きるべきかを考え、あたたかい心を養う
自由主義:行動力を磨き、自らが考え、判断して実行する、自立心を育む
国際主義:世界を知り、国際社会を生きるため真に必要なことを学び、共生の心を育む
この3つの主義に応じた教育プログラムがあり、キリスト教主義としての礼拝、人権教育、ボランティア活動を行っています。自由主義として進路を早めに決定するための「高大連携講座」や、他大学への進学を希望する生徒を指導する「アドバンス講座」、国際主義として海外研修・国際交流を行っています。
同志社香里中学校の特徴として、補講制度や長期休暇中の特別講座、1年次からの情報教育、週6日制の週35時間授業、STEAM教育やPBL教育などが挙げられますが、最も大きな特徴は同志社系列大学への推薦入学制度があることでしょう。例年、生徒の95%前後が同志社大学、もしくは同志社女子大学へ進学しています。
保護者からの口コミなどでは、高い学力だけでなく自主性や人間的成長に重点を置いた教育方針に対して好意的な意見が多く見られています。
学校沿革と所在地
同志社香里中学校のルーツは、1875年(明治8年)に新島襄が同志社英学校を創設したところまでさかのぼります。ただ、同志社香里中学校は1951年(昭和26年)に合併によって生まれており、もともと同志社ではない学校のルーツを辿ると、1940年(昭和15年)の大阪偕行社中学校の設立になります。どちらのルーツをとっても、歴史ある学校と言えますが、2002年(平成14年)の男女共学化や、2021年(令和3年)のメディアセンター「繋真館(けいしんかん)」設立など、歴史を重んじるだけでなく、時代の変化にも柔軟に対応していることがわかります。
大阪府寝屋川市三井南町の閑静な住宅街に位置し、最寄り駅は学校から徒歩約18分程度の京阪本線の香里園駅です。寝屋川市駅からは、朝の時間帯のみ直行バスの運行もあり、交通の便が比較的良い立地ですので、遠方からの通学でも負担が少なく通いやすいと言えます。
入試情報
2026年度の入試情報は以下の通りです。
募集 | 前期日程 | 後期日程 |
募集定数 | 約190名(男子約95名・女子約95名) | 約50名(男子約25名・女子約25名) |
試験科目 | 国語(120点・50分) 算数(120点・50分)社会(80点・40分)理科(80点・40分) | |
判定 | ① 4 教科の合計点 ② 国語・算数・理科の合計点の 1.25 倍 ③ 国語・算数・社会の合計点の 1.25 倍 上記①~③のうち最も高い点数を受験生の得点とし、合否を判定 |
偏差値情報
同志社香里中学校の偏差値は、おおむね53~59程度とされています。前期日程と後期日程で募集人数が異なる関係もあり、後期日程の方が偏差値が高く出る傾向です。
ここ数年、同志社香里中学校の偏差値は大きな変動は見られません。一部の科目では出題傾向が変化することもありますが、適切な対策を行うことで比較的安定した合格ラインに近づくことが可能です。
前期試験では倍率が2倍前後、後期試験では3倍~4倍程度と高くなる年もあるため、偏差値だけでなく受験のタイミングも考慮する必要があります。合格最低点は年度ごとに異なりますが、例年の分析から各教科とも平均点以上を堅実に狙う学習計画が求められます。
大阪府内での偏差値比較
大阪府内の中学校との偏差値比較ですが、府内でトップクラスに位置します。同志社大学や同志社女子大学など、同志社系列大学への内部推薦枠が豊富にあることから、人気があることがわかります。それに伴って入学希望者が多くなれば偏差値は高くなりますので、今後偏差値が高くなる可能性もあるでしょう。
中学校進学後の学習について
進学後の学習ポイントや使用教科書などは、以下をご確認ください。
進学実績
同志社香里中学校・同志社香里高等学校は6年間を通じて基礎学力をしっかりと定着させながら、応用力も並行して養うカリキュラムを組んでいます。
同志社系列校としての利点を活かし、内部推薦制度を利用して同志社大学などへ進学する生徒が非常に多いです。これは受験の負担を軽減するだけでなく、早期に大学での学びを意識した準備を進められる点で大きなアドバンテージとなっています。ただ、内部進学制度を利用する場合でも、一定の学習到達度や推薦基準を満たす必要があり、日々の学習態度と努力が求められています。それらが足りなければ、希望する学部に進学が叶わない場合もあります。
同志社系列以外の大学にも進学実績があり、国公立大学では神戸大学、大分大学 、大阪公立大学などの合格者が少数ですが見られます。
私立大学では、早稲田大学、慶應義塾大学、国際基督教大学、関西大学、神戸女学院大学、兵庫医科大学、京都薬科大学、多摩美術大学、武蔵野美術大学、ノースアラバマ大学など、こちらも少数ではありますが東西の難関私立大学や、海外の大学の合格者が見られます。
まとめ
同志社香里中学校は、安定して高い偏差値を誇る点と、豊かな教育環境が魅力の私立中高一貫校と言えます。難関私立大学である同志社大学への進学を見据えることができることも、大きな魅力になっています。志望者は、最新の入試情報と過去問を活用しながら、基礎力と応用力をバランスよく伸ばす勉強を心がけると効果的です。
自主性を重んじる校風によって、学校行事やクラブ活動を通じて多面的な成長が期待できるのも大きなメリットです。気になった方はオープンキャンパスなど、学校を知るためのイベントに参加してみるのをおすすめします。
受験対策には以下の記事も参考にしてみてください。