将来医師になりたい方は多いです。ただ、医学部は合格するのも学び続けるのも経済的な負担が非常に大きく、そのため医学部受験者は医師や経営者など富裕層のご家庭が多いのが現実です。では、裕福な家庭以外の方が医師の夢をあきらめないといけないかと言えば、そうではありません。今回は、できるだけ経済的な負担を軽減しながら医師になる夢をかなえる方法をご紹介します。
目次
医学部を目指すよくあるタイミング
医学部を目指すタイミングは大きく分けると2パターンあります。
- 親が医者ではじめから医学部を目指している
- ある出来事がきっかけで、途中から医学部を目指す
親が医者ではじめから医学部を目指しているパターン
医学部をはじめから目指している人は、小学生の段階から塾などに通いながら、
医学部合格が多い高校への入学を目指しています。
そういったご家庭は親が医者であるなど資金力がある場合が多いことに加えて、何としてでも医者にさせたいという親の強い希望もあります。少しでも医学部合格の確率を上げるため、たいていの場合は学費が高額である医学部系の高校を目指し、さらに私学の大学を目指します。
ある出来事がきっかけで、途中から医学部を目指すパターン
こちらは医療に道に進むつもりはなかったが、身内の方が病気になったり、自分が助けられたりしたなどの出来事がきっかけで医学部を目指す人達です。
比較的、中学生・高校生から医学部を目指す方が多いです。
元々医療の道に進む予定はなかったので、はじめから医学部を目指している人達の様に、
幼いころから教育を受けているわけでもありませんし、豊富な資金力があるわけでもありません。
二つのパターンの人達を比べてみると、早くから医学部を目指している人が有利であることは間違いありません。なんといっても、家庭の資金面で大きな差が生まれます。
医学部の大きなハードルの一つに「お金がかかる」ということがあり、資金面の問題で医者になることをあきらめてしまう方も少なくありません。
では、途中から医学部を目指す人に希望はないのでしょうか?
その問題を解決してくれるのが、「国公立の医学部」です。
医学部のある大学の種類
医学部のある大学は令和3年現在、全部で90校あります。
内、私立大学は31校、国公立大学は59校です。
国公立大学も、東大などの旧帝大と言われる難関校とそれ以外の国公立医大が存在します。
- 私立医大
- 東大などの旧帝大
- その他の国公立医大
私立医大
豊富な資金力が必要になる大学です。代々医者の家庭からの受験者が多くいます。
6年間の学費は3,000万円以上かかることもあり、下宿をするのであればさらに1,000万円ほど上乗せされます。
無事合格を果たしても、学費が払えずに夢を諦めることもあります。
途中で医学部を目指す人にはかなりの負担になります。
東大などの旧帝大
学費は大きく抑えられますが、入学の難易度が非常に高いです。ライバルも多いことに加えて、学力のレベルも非常に高いです。必要な学習範囲も広いため、浪人を繰り返すなど、必要資金がかさむ場合も多いです。よほど学力に自信がある場合をのぞいてはかなり険しい道のりになります。
その他の国公立医大
国公立であるため学費が大きく抑えられるうえに、入試の難易度は旧帝大よりも下がります。途中から医学部を目指す人は、少ない学習時間を補いつつ、効率的に医学部を目指すのであれば、この旧帝大以外の国公立医大に狙いを定めることを強くおすすめします。
下記に私立大学、東大などの旧帝大、それ以外の国公立大学の比較表を作りました。
全ての医学部のある大学に当てはまるわけではないですが、参考になればと思います。
■おおよその比較
項目 | 入学金 | 6年間の学費 | 下宿費 | 倍率 |
私立医大 | 200,000円~ 2,000,000円 |
18,500,000円~ 47,365,000円 |
約1,000万円 | 約5倍~約100倍 |
東大などの旧帝大 | 282,000円 | 3,214,800円 | 約1,000万円 | 約2.5倍~約4倍 |
それ以外の国公立医大 | 141,000円~ 846,000円 |
3,214,800円~ 3,587,760円 |
約1,000万円 | 約2.5倍~約9倍 |
旧帝大以外の国公立医大も決して楽な道ではありません。
しかし、学習方法を間違えなければ、合格も夢物語ではなくなります。
選ぶべきは医療系学習塾?予備校?
国公立医大に現役合格する為には、医学部系学習塾や予備校を利用するのが一般的です。
学習方法の前に学習の環境も重要になります。
効率の良い学習とは、自分の目標に合った学習がいかにできるかです。
医学部系のトップ塾や予備校では、旧帝大や私立の医大に向けた授業が行われ、
国公立医大に必要のないカリキュラムを受けることもあります。
おすすめは、個別に学習対応をしてくれ、教師、生徒共に場所や時間に制約のない医学部系のカリキュラムがあるオンライン家庭教師です。教師を全国から選ぶことも可能で、最も効率的に合格に向けた学習が行えます。昨今、医学部対応のオンライン家庭教師も増えているので、選択の幅も広がっています。
■国公立医大を目指す人視点の学習サービス比較表
項目 | 先生の選択 | 効率性 | 個別対応 | 得意分野 |
医学部系学習塾 | △ | × | △ | 私立医大 旧帝国大 |
医学部系予備校 | △ | × | △ | 私立医大 旧帝国大 |
オンライン家庭教師 医学部コース |
◎ | ◎ | ◎ | 国公立医大 |
国公立医大に現役合格するためのコツ
何度も書きますが、国公立医大に現役合格において効率の良い学習が最重要です。
では、効率の良い学習をする為に何を意識すればよいのでしょうか?
おすすめである、オンライン家庭教師の利用を織り交ぜてご紹介します。
- 学習内容を絞る
- 学校の勉強と受験勉強をリンクさせる
- 必要な受験情報だけもらう
- 推薦や二次試験の小論文対策を早くから少しずつ行う
学習内容を絞る
トップ校や医学部予備校では、高1・2生に旧帝大の過去問をときどき解かせます。旧帝大を目指す生徒が多いため、より高いレベルの問題に触れて「ひらめき方」を身につけるためです。旧帝大を目指さない限り、この学習は必要ありません。むしろ標準~応用レベルの問題をハイレベルに取りきる学力が求められます。
医学部受験生がよく使う『1対1対応』も『名門の森』も必要ありません。『青チャート』や『重要問題集』までで十分です。よりハイレベルな問題集に移るのではなく、一度解けるようになった問題集を繰り返し解いて正解に慣れましょう。これだけで、トップ校や医学部予備校のカリキュラムを3割程度カットできます。
学習内容を絞れば、受ける模試も絞れます。例えば、駿台全国も、医進模試も、冠模試も必要なくなります。ライバルが学校や予備校のデータ収集のためにハイレベル模試を受けている間に、自分は復習を着々と進められます。ただし、何をカットして、何を残すのかは志望校によります。難問ではなくても数学のセンスが必要な問題を出す大学もあります。「自分には何が必要か」をオンライン家庭教師や教育アドバイザーと相談しながら進めましょう。
学校の勉強と受験勉強をリンクさせる
次に、学校の勉強を受験勉強にリンクさせましょう。予備校の勉強が忙しくて学校の成績が下がったという生徒がよくいます。これでは本末転倒です。
学校は標準レベル~応用レベルを教えています。次のレベルの学習につなげやすくするためです。それに対して予備校の強みは、劇場型授業によるモチベーションアップと、ふんだんな解答テクニックの習得です。これは実践編になります。
解答テクニックは、土台となる学力が正しく身について初めて使えます。前提として、どのテクニックをどの問題で使えるかを見抜く力が必要です。学校の勉強を単なる定期テスト対策にとどめず、「なぜこの公式なのか」「この問題はどういう構成になっているのか」「この語句はどういう意味なのか」を理解して、深く・広げていく勉強をしましょう。
高校課程に入ると、テストの成績が同じでも土台として持っている知識が人によって違います。土台が違うと、同じ説明を聞いても理解の深さや応用の広がり方が変わります。その解消のために学校の勉強と受験勉強を別々に進める人もいますが、これだと余計に時間がかかってしまいます。
オンライン家庭教師で1:1の質疑応答を繰り返せば、新しい分野の学習をしながら既習範囲の土台を固める作業を同時に行なうことができます。効率よく理解を深められて、予備校で習った解答テクニックも正しく使えるようになります。
必要な受験情報だけもらう
医学部入試の要領をまとめた本を数冊読み、『週刊ダイヤモンド』や『東洋経済』の医学部特集を読み、医学部予備校の行うセミナーにいくつも参加して、各大学の今年度の変更点を把握しながら、毎日何時間も勉強する。そんなの不可能です。
そこで利用している学習サービスが活きてきます。目標に合わせて授業を行ってくれるオンライン家庭教師であれば必要な情報だけを与えてくれます。受験しない大学の変更点や面接の注意点を聞いても仕方ありません。自分にオススメの大学の受験情報だけ聞いて、その情報を念頭に置いて勉強するほうがはるかに効率的です。
推薦や二次試験の小論文対策を早くから少しずつ行う
最近では推薦入試の地域枠を増やす大学が増えています。また後期日程で小論文を課す大学も増えてきました。これらは面接対策と合わせて行うと有効です。いずれも目的は同じで、受験生の人間力や医療への本気度を確認しようとしているからです。ただし、付け焼刃では簡単に見抜かれますので、半年以上かけて対策をする必要があります。
自分はどのような医師になりたいのか。なぜそうなりたいのか。なぜ地元や僻地での医療に携わりたいのか。医療現場ではどのような課題があり、どのような対策が取られているのか。自分ならどう対策するか。
学力や入試結果が多少不十分でも、そうした問いに自分なりに答えを持っていて、地元でまじめに勉強に励み、地元で医療に従事してくれそうな受験生が合格を勝ち得ています。
「小論文対策」も同様です。抽象画を題材にして受験生が人や社会をどう捉えているかを探ろうとする問題や、最近の医療の状況を踏まえて受験生自身の意見を問う問題が多くなってきています。
推薦や小論文の対策を始めておくと、それがそのまま面接対策につながります。入試直前で勉強時間がいくらあっても足りない時期に、面接などの対策に新たに時間を割く余裕はありません。普段から医療系のニュースにアンテナを張り、自分ごととして考えるようにしましょう。そして、その考えについて他人と意見交換をすることで、誰が聞いても納得できる考え方や志望理由ができあがります。オンライン家庭教師は1:1ですので、自分の意見を深めたり視野を広げたりできます。
まとめ
医学部受験は学習時間と費用を大きく要求される受験です。だからこそ、学習効率を上げるとライバルより大きく有利になります。
国公立が私立よりも受かりにくいと思われているのは、難問を解くことに重点を置きすぎているからです。難易度の高い問題を解く力を求める大学だけでなく、定着度の高い学力を求める大学も数多くあります。ステップを正しく踏めば、国公立医学部は「夢」ではなく「目標」になります。
もちろん、現役合格のコツはこれだけではなく、いくつも存在します。しかし、それは目指す大学によっても変わってきます。Axisのオンライン家庭教師では、専任の教育アドバイザーを用意している医学部コースのあるオンライン家庭教師です。一人一人の目標にあったプランをご提案しています。本気で医学部を目指したいが、どうすればいいか悩んでるのであればぜひ弊社のホームページをご覧ください。